アンダーアーマーのアジアツアーのために9月4日に来日したゴールデンステイト・ウォリアーズのステファン・カリーが単独インタビューに応じ、自身のシグネチャーシューズ、今のモチベーション、日本の若い選手たちへのアドバイスなどについて語った。
――シューズに対するこだわりについて教えてください。どんな靴が理想ですか?
まず第一に快適で軽いこと。そして、しっかりと僕の足や足首を守ってくれるシューズが理想だね。それと同時に、見た目や配色がクールで、デザインにストーリー性があることも重要視しているよ。
――Curry One、Curry 2の出来栄えはいかがですか?
とても気に入っているよ! 制作スタッフはとても良い仕事をしてくれたと思う。シグネチャーシューズを制作する過程はとても素晴らしかったんだ。デザインをどんどん改善していったり、シューズに込められたストーリーを考えたりして、ゼロから物を作り上げていく過程はとてもクールだったよ。
――あなたは文句のつけようがないくらい順風満帆なバスケットボール人生を歩んできたように見えます。これまでの人生で最も大きな失敗はなんですか? またそこからどのように立ち直ったのでしょうか?
2年にわたって足首を2回手術したことは、大きな挫折だったよ。復帰に向けた厳しいリハビリの毎日で、足首が元通りに完治するかも、以前のように100%健康な状態でプレーできるようになるかも分からず、不安を抱えた日々を送っていたんだ。でも、とても優秀なドクターをはじめ、支えてくれた皆のおかげで復帰を果たすことができ、ここ3シーズンは大きな怪我もなくプレーできているよ。
――NBAで頂点を極めた今なお、モチベーションを保つ秘訣は?
ズバリ『連覇』だね。再びNBAの頂点に立つことが、今のモチベーションになっているよ。優勝はずっと自分が夢見ていたことで、昨シーズンは選手やスタッフが一丸となって、それを成し遂げることができた。来年は連覇を達成して、優勝したときの雰囲気をもう一度味わいたい。
――あなたのモットーでもある「I can do all things」(なんでもできる)。その自信はどのようにして培われたのでしょうか?
しっかりと準備をすることで自信は培われるんだ。シーズンに入る前や試合のときだけではなく、どんなときであっても、自分が成し遂げてきた努力のことを思い出せば、何も恐れるものはない。
――シュートを打った後、最後までボールの行方を目で追わずにディフェンスに戻っていることがありますね。最後まで見ないでもなぜシュートを決められるのでしょうか?
ハハハ! あれはね、シュートを打つときに「絶対にこのシュートは外れない」と感じる瞬間があるんだよ。リズムや動きなど、すべてが完璧に決まると、一種の『心の平穏』のようなものを感じるんだ。そういうとき、僕はボールの行方も見ずに振り返る。すると、しばらくすると観客が歓声を上げて手を叩きはじめるんだ。最高の気分だよ。
――日本の若いプレーヤーたちにアドバイスを送るとしたら?
夢を大きく持って、常に練習し続けよう。たとえ周りから「お前のサイズや技術ではこれが限界だ」と言われようとも、自分で高い目標を設定して、そこに向かって突き進むんだ。
取材:西尾瑞穂(@jashin_mizuho)/木村英里(@kimuraeri)/及川卓磨(NBA Japan, @oitaku)、協力:アンダーアーマー(@UnderArmourJp)
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