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ディケンベ・ムトンボが『NBA LIVE バスケットボール』で最強チームを選抜

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昨年11月、デンバー・ナゲッツ、アトランタ・ホークス、フィラデルフィア・76ers、ヒューストン・ロケッツなどで活躍したNBAレジェンド、ディケンベ・ムトンボが日本を訪れた。東京都内某所で行なわれた合同インタビューで、『NBA LIVE バスケットボール』のことや、自らが選ぶ現役とレジェンドの最強チーム、最近のNBAのこと、日本人選手の可能性など、様々なことを語った。

スモールフォワードは守れる選手がいい

――あなたが選ぶ現役とレジェンドチームを教えてください。

レジェンドではまずセンターにムトンボ、パワーフォワードにアロンゾ・モーニング(元マイアミ・ヒートほか)、シューティングガードにマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、ポイントガードにマジック・ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)だ。スモールフォワードは守れる選手がいいな。相手をボコボコにできるような選手がいいから、チャールズ・バークリー(元フェニックス・サンズほか)だね。

現役選手だと2番にレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)、3番にヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ガードにはステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)だ。4番には“ザ・プロセス”のジョエル・エンビード(フィラデルフィア・76ers)が欲しい。センターは、ブロックできるやつがいいので、デマーカス・カズンズ(ニューオーリンズ・ペリカンズ)かな。

――ほかには?

まずはパトリック・ユーイング(元ニューヨーク・ニックスほか)だ。パワーフォワードはカール・マローン(元ユタ・ジャズほか)。彼は史上最高のパワーフォワードのひとりだ。ガードはジェイソン・キッド(元ダラス・マーベリックスほか)が良い。ボールをプッシュして、マジックのようにパスできる選手が必要だからね。シューティングガードはたくさん選手がいるな。レジー・ミラー(元インディアナ・ペイサーズ)かな。あ、オスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズ)を1番か2番に置いて、レジー・ミラーを3番にしよう。いいチームじゃないか? ジェイソン・キッドとオスカー・ロバートソンは入れ替わってプレイもできるしね。

――では現役選手もお願いします。

まずはジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)だね。そしてゴールデンステイト(ウォリアーズ)のクレイ・トンプソン。センターはユタ(ジャズ)のルディ・ゴベアだ。そして4番にはアンソニー・デイビス(ペリカンズ)。3番は少し大きい選手がいいな。今のNBAにはいい3番が多い。ドレイモンド・グリーン(ウォリアーズ)かな。守れる選手がいい。彼ならチャールズ・バークリーも守れるだろうし、喧嘩もできる(笑)。

――それではゲームを見ていただきましょう。

ちゃんと私はブロックしてるかい?

Dikembe Mutombo NBA Live

――(ゲームを見ながら)これが1996年のあなたです。他の選手よりもだいぶ大きいですね。多くのレジェンド選手が収録されており、あなたもそのひとりなのです。このゲームについてどう思われますか?

とても素晴らしいよ。インタラクティブで、プレイヤーも考えさせられる。選手たちの強みや弱みを把握し、スタイルも理解する必要がある。選手はシュートが得意なのか、ディフェンスが得意なのかとかね。リバウンドできない選手ばかり集めてしまうと、シュートされるたびにリバウンドができなくなってしまう。だから上達するためにNBAの知識が増えていく。

今の若い世代はNBAのことを学ぶためにビデオゲームをやる子も多いんだ。EA SPORTSのおかげで、彼らはムトンボという選手のことを知る。新しい世代のために、我々をよみがえらせてくれたんだ。このゲームのおかげで、若い子たちが、私たちについてどんなプレイをしていたのか、どんな選手だったのかを学ぶことができる。

NBAがプレイされていない国に行っても、若い子たちが「僕のチームにあなたがいるんだ!」って言ってくれるんだ。とても嬉しくなるよ。世界中でこういったことが起きている。子供たちが、ビデオゲームを通して私の存在を知ってくれる。自分のことが誇らしくなるよね、まだこの世から消え去っていないんだって思える。

ハーデンと一緒にプレイしたかった

――『NBA LIVE バスケットボール』のカバー選手であるジェームズ・ハーデンについて、どう思われますか?

彼がガードをやっているチームで一緒にプレイしたかったものだよ。私も平均20得点くらいできたかもしれない(笑)。20リバウンドはもちろんするだろうけど、得点もできるだろうね。彼を守るのはとても大変で、全員が彼に集中している間にパワーフォワードやセンターがフリーになるんだ。それで簡単にレイアップすることができる。しかしビッグマンがジェームズのドライブにヘルプに行かないと、今度は彼が平均40得点取ってしまう。彼が私のヒューストン・ロケッツでプレイしていて嬉しいよ。

Dikembe Mutombo x NBA LIVE

――最近のNBAでは、ビッグマンの役割が変わってきています。自分がプレイしていたらどう対応していましたか?

ゲームは変わったね。スタイルが変わった。今のゲームはより速くて、多くのチームがアップテンポなプレイスタイルだ。今は48分間でどれだけ相手より点を取れるかという勝負になっている。私の頃は、相手にどれだけ点を取らせないかの勝負だった。テンポを遅くすることが大切だったんだ。今とは反対だね。なんでかはわからない、私が説明できるようなことでもないだろう(笑)。ただ試合を観戦していると、たまに「なんで今の選手を止めなかったんだ」って思うことがあるよ。「私なら止められた」ってね。

今、私がプレイしていてもブロックはしっかり稼いでいるだろう。試合を見ていてレイアップしている選手がいると、私がそこに立っていたら今のレイアップは入れさせないだろうなって思うことがあるよ。今のゲームは、3ポイントライン付近でプレイされることが多いが、レイアップも多い。私が入れば、そのレイアップは止める。簡単なダンクも許さない。“ムトンボタイム”にそれはやらせないさ。たまに見ていてフラストレーションが溜まることもあるが、楽しいよ。新しい時代なんだ。

――一番守るのが大変そうなのは誰ですか?

デマーカス・カズンズやアンソニー・デイビスのような長身選手が今では3ポイントショットを打っている。ケビン・ラブ(キャブズ)もとてもクレバーな選手で、彼も3Pショットを打っている。そういう選手を守るのは嫌いなんだ。自分のポジションから引きずり出されてしまうからね。

私がバスケットボールを始めたときは、フリースローラインからゴール下までのエリアを守るように教えられた。今のプレイスタイルだと、自分が何センチあろうと、外に出て誰かを守らなければならない。私にとってそれは難しいかもしれない。どうだろう、自分がオールドスクールな人間だからそう言っているだけなのかもしれないし、もし今のスタイルに合わせてトレーニングしていれば、対応できていたのかもしれないがね。わからないよ。

エンビードは次のオラジュワンになれる可能性がある

――現役の頃にブロックするのが難しかったのは誰ですか?

アキーム・オラジュワン(元ロケッツほか)だ。彼を守るのは大変だった。彼には“ドリームシェイク”があるからね。彼のムーブは本当に優れていて、彼を守るたびにしっかりと準備する必要があった。どっちに行くかわからないからね。とにかく力でねじ伏せようとしたものだよ(笑)。

――ローポストで守るのが大変そうな現役選手はいますか?

ジョエル・エンビードは次のオラジュワンになれる可能性を見せてくれていると思うね。アンソニー・デイビスもとてもタレント溢れる選手だ。彼のゲームは大好きだ。

ひとりぜひブロックしたい選手がいるんだ。(ロサンゼルス)クリッパーズのブレイク・グリフィンだ。彼がNBAにやってきて、いろんな選手を相手にダンクをし始めたときに、彼は「過去の選手でダンクしてみたい選手はいるか?」と聞かれていたんだ。そして彼は「ひとりしかいない。ディケンベ・ムトンボがまだプレイしていれば良かったのにって思うよ」と答えたんだよ。私も現役の頃に彼がいて欲しかった。確実にブロックしていただろうね。

Dikembe Mutombo x NBA LIVE

――NBA入りするために、日本人選手がすべきことは何だと思いますか?

NBAはグローバルなゲームだ。世界中、誰でも参加できる。自分がどこ出身であるかは問題ではなく、自分が明日どこにいたいかが重要なんだ。私はNBAのグローバルアンバサダーとして世界中を飛び回っている。そこで若い子たちには、自分を証明することさえできればやっていける、と伝えている。肌の色、身長、言語は関係ない。スキルだけが重要なんだ。上達するには何をすべきか、NBA選手になるには何を練習すべきか、それを考えればいい。

私もアフリカからやってきて、18歳までバスケットボールをやったことがなかった。近所にコートなんてなかったからね。それでも私はゲームに興味を持ち、学び、存在を示すために努力した。そして今のNBAでは世界中から集まった多くの外国人選手がプレイしている。日本の選手もいたしね。

何よりも自分を信じること

――10年くらい前ですね、田臥勇太選手(当時フェニックス・サンズ、現Bリーグ 栃木ブレックス)です。

だから次の日本人選手が現れるのは決してありえない話ではない。常に希望はあるのだから、若い日本人の選手たちを勇気付け、やれるんだぞって思わせてあげる必要がある。何よりも自分を信じることだ。周りができないと言っていても、気にしてはダメだ。私のときだって、無理だって言われたんだよ。「お前はアフリカ出身だ、アフリカ出身3人目の選手になんかなれない」ってね。しかし無理ではなかった。

だから日本人の選手だって、何時間も体育館で練習し、コーチと時間を共にし、努力し、自分を上達させていけば可能だよ。NBAのスカウトは世界中に目を向けている。門戸は開いているよ。

――NCAAのゴンザガ大学でプレイしている八村塁選手のことはご存知ですか?

いや。チェックしてみないとね。でもゴンザガはとてもいい大学だ。伝統ある、とてもいいバスケットボールプログラムを持っているから、前に進むには良い場所にいるね。この大学は多くのNBA選手を輩出しているしね。とにかく努力すること、彼に言えることはそれだけだ。努力してさえいれば、誰かが見ているものだよ。

文:大西玲央 Twitter:  @BullsFiJ 
写真: 及川卓磨(NBA Japan編集長) Twitter: @oitaku
取材協力: NBA LIVE バスケットボール / エレクトロニック・アーツ Twitter: @eajapan


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■名称: NBA LIVE バスケットボール(NBAライブ バスケットボール)
■ジャンル: バスケットボールゲーム (アクション&シミュレーション)
■プラットフォーム: App Store℠ / Google Play™
■OS: iOS: 7.0以降、Android: 4.2以降
■言語: 日本語
■基本プレイ: 無料(アプリ内課金あり)
■ダウンロード: App Store及びGoogle Play


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ