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会見で男泣きのJ.R.・スミス「家族がいなければ僕はここにいなかった」

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6月19日(日本時間20日)に行なわれたゴールデンステイト・ウォリアーズとのNBAファイナル第7戦で、2本の3ポイントシュートを含む12得点、4リバウンドをあげて優勝に貢献したクリーブランド・キャバリアーズのJ.R.・スミスが試合後、記者会見でメディアからの質問に答えた。


素晴らしい勝利だ。チーム全体で勝ち取った、素晴らしい勝利だよ。仲間たちについては言葉では言い尽くせない。3日間ずっと89-89だったような感覚だ。だけど実際は1分半くらいのことだったんだね。1年間、僕たちが血ヘドを吐くかのようにして取り組んできたこと、頑張ってきたことがその1分半の間に集約されたんだ。だからこそ僕たちは全身全霊をかけた。幸運なことに、相手の攻撃を防ぐことができて、カイリー(アービング)がとんでもないシュートを決めてくれたよ。

――3勝1敗からカムバックしたことについては?

先を越された状況から逆転するのは、本当に難しいことなんだ。僕たちは目の前の一つのクォーターに集中し、目の前の一つの試合に勝つことだけを考えた。一つひとつ積み重ねていったんだ。

なによりも、僕たちのリーダーには言葉では言い尽くせないよ。カイリー、ケビン(ラブ)、そしてレブロン(ジェームズ)。正直、レブロンがトリプルダブルを達成したのは気づかなかった。なぜならチームのために必要なことをやっただけだからね。本当によかった。

――自分がここまで到達できると思っていた?

正直、ここまでくることについては何度も考えたことはあった。だけどもキャリアを重ねるにつれその思いが霞むこともあったよ。恵まれていることに、僕は3歳のときからバスケットボールをプレイしている。それが、この試合が僕にとって特別なものである理由の一つだ。今日は僕にとって特別な日なんだ。父の日だ。父が小さな自分にバスケットボールを与えてくれたんだ。

――今日は父の日だ。お父さんの建築関係の仕事について話したインタビューを覚えているよ。そしてそのとき君は、その仕事を一生の仕事にしたくはないと思っていたよね。君のお父さんが君の人生において果たした役割と、この特別な瞬間を彼と共有できることはどんな意味を持つ?

僕にとって、両親、そして家族は最大のインスピレーションの源なんだ。これまでの人生で暗く沈んだ時期もあったけど、もし彼らがいなかったら、そこから立ち直れはしなかっただろう。彼らはいつも変わらず、僕のそばにいてくれた。一緒に戦ってくれた。僕に応援のエールを送り、叫びかけ、愛し、そして抱きしめてくれた。そして一緒に泣いてくれた。どんなことがあってもいつもそばにてくれたんだ。

たくさんの人々に両親がいないことを知っている。けれども僕には最高の両親がいた。誓って最高だ。6人兄弟だったけど、全員を同様に愛してくれた。全員を同じように扱ってくれた。大きくなったら彼らみたいな人になりたいと思ったものだよ。

僕にとって父はバスケットボールをプレイする上でも人生においても、最もインスピレーションを受けた一人だ。誰かが僕のことを悪く言うのを聞くと、とても傷ついた。なぜなら、それは本当の僕じゃないし、何より父を傷つけることになるからだ。父は僕をより良い人間になれるよう育ててくれた。そして僕もよりよい人間になりたかった。

僕がすることは、すべて両親のためと、家族のためだ。いい車も持ってるし、いい家にも住めている。これらは全部彼らがいるからこそなんだ。

もし彼らがいなかったら、僕はここにいなかっただろう。どこでのたれ死んでいたかもしれない。もし彼らに育ててもらったというバックボーンがなければ、今こうしてみんなの前にワールドチャンピオンとして座っていることはなかった。心の底からそう思うよ。


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ