

現地31日、今シーズンを締めくくる2011年NBAファイナルが開幕。東カンファレンスを制したマイアミ・ヒートが、本拠地アメリカン・エアラインズ・アリーナで西カンファレンスを制したダラス・マーベリックスを迎え撃ち、ヒートが92対84で白星発進した。
今ファイナルは2006年のファイナルと同カード。
当時は、エースこそ若手のドウェイン・ウェイドだったが、ウェイドのサポート役を買って出たスターセンターのシャキール・オニール、悲願の優勝を成し遂げたいアロンゾ・モーニング、ゲイリー・ペイトンらベテランが集まったヒートと、エースのノビツキーを始め主力の大半が20代と、コーチを含め若いマブスの対戦だった。
今ファイナルは、ウェイドとレブロン・ジェイムス、クリス・ボッシュと全盛期のスーパースターが集まり、リーグの新しい歴史の第一歩を作ろうとするヒートと、ベテランになったノビツキー、38歳のジェイソン・キッド、強豪に属しながらも初めてファイナルにたどり着いたベテランのショーン・マリオン、ペジャ・ストヤコビッチらを擁するベテランチームのマブスと、前回とは立場が逆転した対戦となった。
ティップオフの前からマイアミの観客の「Let's Go Heat」の大合唱で始まった第1Q。このQは、激しいディフェンスの前に両チームとも得点に苦労した。ヒートはジェイムス、ウェイド、ボッシュのビッグ 3が苦しみながらも得点を挙げる中、ターンオーバーが多かったマブスは開始の6分半で1本しかFGを決められない。
そこでマブスはシックススマンのジェイソン・テリーを投入すると、テリーがドライブからリズムを作り、ファイナル最年長先発選手となったジェイソン・キッドが2本スリーを決めオフェンスが活性化。Q終了直前にはテリーがフリースローを決めこの試合初めてのリードを奪うと、そのまま17対16のマブス1点リードで第1Qを終えた。両チームのFG成功率は共に28.6%だった。
第2Q序盤もディフェンス合戦の様相で、両者ともなかなか得点を挙げることができない。そんな中、先手を打ったのは地元のヒート。残り5分31秒に控え PGのマリオ・チャルマースがスリーを決めると、ウェイドもスリーで続き4点のリードを奪う。これに刺激を受けたマブスのエース、ノビツキーも開眼し、残り4分で7得点するなどし、マブスが44対43とリードし前半を終えた。
第3Qはマブスが先手を取り、開始から7連続得点でリードを8点に。
流れを変えたいヒートは、タイムアウト直後に前半10本中3本のFG成功のみに終わっていたウェイドが躍動。ウェイドはアクロバティックなレイアップで得点すると、速攻でもファウルをもらいながらレイアップを決めチームを鼓舞する。
その後こう着状態が続いたが、残り1分12秒にはジェイムスがスリーを決め、ヒートが久々のリードを奪う。ジェイムスはこのQ終わりにブザービーターのスリーも決め、65対61のヒートリードで第3Qを終えた。
迎えた最終Qには再びウェイドが驚異的な活躍を見せる。点差がなかなか離れない拮抗した展開の中、ウェイドは4分15秒にはジャンパーを決め、ディフェンスではマリオンのジャンプシュートをブロック。
残り3分5秒には、マークのキッドの上からスリーをねじ込み、ヒートの82対73のリードを作ることに成功。更にヒートは、残り2分47秒にジェイムスがドライブからファウルをもらい豪快なダンクを決め、スコアは85対75となった。
マブスも、ハスレムにマークされていたノビツキーのフリースローやジャンパーにより、残り1分36秒には再び6点差に追いつく。しかし、反撃もそこまで。ヒートは最後に、速攻でウェイドのパスからボッシュのダンク、ウェイドのドライブからジェイムスへの鮮やかなアリウープを披露する余裕を見せ、ヒートが第 1戦に勝利した。
勝利したヒートは、勝負所でウェイド、ジェイムスのスーパースターがステップアップしマブスをふり切った。
ジェイムスは24得点、9リバウンド、5アシストを挙げ、前半不調だったウェイドも終わってみれば22得点、10リバウンド、6アシストを記録。ボッシュも19得点、9リバウンドし、控えでは抜け目ないプレイでマブスをかく乱したチャルマースが12得点を挙げた。
ウェイドは「ただアグレッシブにプレイしたよ。ファイナルは我々が待ち望んだ舞台だ。彼らは我々のディフェンスの前に多くの得点を挙げることができなかったし、我々はただ自分達のプレイをし、各選手がプレイを決めたんだ」と語った。
更にウェイドは、終盤になるにつれチーム状態が上がったことに対し「それが最近の勝ちパターンだね。シュートが入らないからといってイライラしてはいけない。得点以外にも試合を支配できる方法があり、我々は今夜それをすることができた。後半はチームのリバウンドが良くて、相手をできるだけ1本のシュートで終わらせることに成功したんだ」と語った。
ヒートは、ボッシュの5オフェンスリバウンドを筆頭に、わずか8分の出場だったベテランのジュワン・ハワードも3オフェンスリバウンドするなどし、オフェンスリバウンドの数で16-6とマブスを圧倒。それがそのまま総リバウンド数の違いとなり、両チーム共にFG成功率が4割を切る苦しいゲームの中で制空権を奪ったことが勝利に結びついた。
マブスのリック・カーライルHCは「全体的に、もっといいプレイをしなければならない。特に、16-6で負けたオフェンスリバウンドはどうにかしなければ。次の試合でプレイを改善できることを確信している。今日はいつも入っているシュートが入らなかった。これは長いシリーズだ。調整するよ」と語った。
敗れたマブスでは、ノビツキーが27得点、8リバウンド。マリオンは16得点、10リバウンドで、ジェイソン・テリーは12得点だった。
マブスはディフェンスリバウンドを確実に取ることができなかったことに加え、勝負所でスターが活躍したヒートに対し、ヒートディフェンスの前にエースのノビツキーの存在感が消える時間帯があったことが響いた。また、フリーになったペジャ・ストヤコビッチがスリーを外し続け、FG成功が1/8だったホゼ・バレアはチャルマースのディフェンスの餌食になり、テリーのFGも10本中3本成功など、各々の役割を全うできず期待されたチーム力を発揮できなかったことが痛手だった。
ノビツキーは「我々はベテランのチームだ。1つの敗戦で落ち込んでなんかいられない。次の試合でいいプレイをしなければならない。これはこのプレイオフ中に何度も言ってきたことだよ。アウェーのチームにとって、1勝1敗でホームに戻れれば上出来だ。だからまだ目標を達成するチャンスがある。2連敗でホームに帰りたくないね」と語った。
第2戦は、同じくアメリカン・エアラインズ・アリーナで現地2日に行われる。

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