NBA

[インタビュー]富樫勇樹「キャブズがかなり厳しいのはもちろんわかってるんですけど、個人的にはがんばってほしい」(WOWOW NBA ONLINE)

Author Photo
Sporting News Logo

3季連続で同じカードとなった米プロバスケットボールのNBAファイナルは日本時間6月10日の第4戦で、3連勝で2季ぶりの優勝に王手をかけていたゴールデンステイト・ウォリアーズに、連覇を狙うクリーブランド・キャバリアーズが雪辱。優勝決定は第5戦以降に持ち越した。スチャダラパーのBOSE氏とともにWOWOWのNBAファイナル第4戦の中継にゲストとして出演していたB.LEAGUE 千葉ジェッツの富樫勇樹選手に、これからの展開を予想してもらった。

――まず試合の感想を。

面白いシリーズが見たかったので、キャバリアーズにがんばってほしいという気持ちで見ていたんですけど、出だしからキャバリアーズがすごくいい展開で、見どころもすごくあった。点数がたくさん入ると面白いので、見ていて楽しかったですし、実際勝って、本当によかったです。

――ここまで3連敗だったキャブズ。今日は何が違いました?

3点シュートが入っていたというのもそうですけど、シュートが入り出すとボールの回りもよくなり、視野も広がる。やっとキャブズらしい試合ができたというところだと思います。

――一方、今季のウォリアーズの強さはどんなところにありますか。

クレイ・トンプソン、カリー、KD(ケビン・デュラント)の3人が同時にコートにいるときはどこも空けられない。どう守ったらいいのか分からないほど。お互いスクリーンを掛け合うので、スイッチするとデュラントのところでミスマッチが生じて簡単にポストアップされたり。どうやったら勝てるのかわからないチーム。それが(今プレイオフ)15連勝という記録になったと思います。

――第5戦以降、予想する展開と期待する展開を教えてください。

これから3連勝しなければいけないキャブズがかなり厳しいのはもちろんわかってるんですけど、個人的にはがんばってほしいと思っています。だから僕の予想は期待も込めて、第5戦をキャブズがなんとか勝てば、去年と同じようにホームに戻っての試合になる。そこで勝てればもう第7戦。そうなればもうホームもアウェーも正直関係ないと思っています。なので予想は、キャブズが第5戦を勝ったら優勝!……というのを見たい(笑)。やっぱり第7戦まで見て、キャブズの連覇で終わってほしいなと。

13日(現地12日)に行なわれる第5戦、WOWOWの中継のゲストは川崎ブレイブサンダースの篠山竜青選手!

――もしかしてキャブズファンですか?

うーん、なんか去年あたりからレブロン(ジェームズ)を好きになったというか。今まであんまり気にしたことがなかったんですよ。プレイスタイルもポジションも違いますし。すごいのは分かってるんですけど、魅力をそこまで感じていたわけじゃない。でも2シーズン前のプレイオフで、カイリー(アービング)とケビン(ラブ)がケガでいない状態で一人で戦っていた姿を見たときに、すごい魅力を感じるようになって、去年も実際気づいたら応援していたんですよね。

去年は1勝3敗から逆転した。0勝3敗からの逆転はさらに厳しいけど、正直かなり期待している。期待というか、してほしいなという気持ちが強いです。

――残り3連勝しないといけないキャブズ。富樫選手ならどんな意識で試合に入りますか。

オフェンスに関しては思い切りいくしかないと思います。ディフェンスについては、カリー、トンプソン、KDに気持ちよく打たれるくらいなら、ほかの選手はノーマークのほうがいいくらいだと思っている。

今日は3人以外の選手にはシュートチェックも行かないことがあった。正直それでいいと思う。実際ほとんど落ちていたので。3人以外の選手のシュートはノーマークでも、最悪レイアップで2点取られてもいいと思うんですよね。そういうディフェンスでウォリアーズのリズムを崩してほしい。

――今日はわくわくしたプレイはありましたか。

ポイントガードなので、カイリーのプレイは見ていて面白いですね。真似できるプレイではないので勉強になるというと言ったらちょっと違うんですけど、独特のステップ、フィニッシュのうまさ、そしてゴールにアタックしていく姿勢。点数を取りに行く姿勢はすごく感じられた。この2、3戦、あまり活躍できていなかったので、今日は「らしさ」も出ていたと思う。

カイリーは大舞台で活躍しているイメージ。特にウォリアーズ相手だとクリスマスゲームもそうですし、去年の第7戦の最後の3点シュートもそうですし、いいところで決めているイメージがあるので、第5戦以降も期待したいです。

――ウォリアーズはどんな修正をしてくるでしょうか。

やっぱりディフェンスじゃないですか。第1Qで49点も取られるって……。12分間とはいえ多すぎると思うんですよ。そこの修正は当然、絶対必要。10点差くらいなら残り3分でも分からないのがウォリアーズ。今日も20点差から10点差くらいまでは簡単に詰めていた。それでも20点差というのはさすがのウォリアーズにもきつかったですね。ディフェンスは修正してくると思います。

取材協力・素材提供:WOWOW NBA ONLINE Twitter: @WOWOWNBA

[特集]NBAファイナル2017


著者