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[宮地陽子コラム第64回]「グローバルゲームで日本に行きたい」――ブルック・ロペスが語る“日本愛”

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去年秋、ESPNがブルック・ロペス(ブルックリン・ネッツ)を取り上げた記事を読んでいたら、こんな情報が目に飛び込んできた。

ブルックリン・ネッツのセンター、ブルック・ロペスはピアノと日本語を学んでいる。
そう、日本語だ。
『僕はオフシーズンにいつも日本に行くから、日本語を上手になっておこうと思ってね』とロペスは最近、ESPNに語った
---ESPN "Brook Lopez's shot repertoire is as diverse as his interests"

それ以来、次にネッツを取材するときにはロペスに日本語や日本への興味について聞いてみたいと思っていた。記事を読んでから約4か月、3月1日のネッツ対ロサンゼルス・レイカーズの試合前に、ようやくそのチャンスが訪れた。

試合前にはあまり取材を受けたがらない選手も多いなか、ロペスは上機嫌で日本の話を聞かせてくれた。本当に日本が大好きなのだということがひしひしと伝わってくる熱い語り口。

毎年夏には双子の弟のロビン(現ニューヨーク・ニックス)と共に必ず日本に旅行するそうなので、日本のどこかの街で、ひときわ大きい213cmの双子兄弟を見かけたら、ぜひ声をかけてみてほしい。喜んでいっしょに写真に写り、日本の漫画の話で盛り上がってくれること間違いなしだ。


──日本語を勉強していると聞きましたけれど…。

そうなんだ。まだ、すごく基本的な単語だけなんだけれどね。『オンナノコ』『オンナノヒト』『タマゴ』『ミズ』、それからもちろん『ハイ』『イイエ』。そういった言葉だ。勉強しているところなんだ。

──日本語を勉強するようになったのは、オフシーズンに日本によく行くからだとか?

そうなんだ。弟(ロビン)と僕はオフシーズンによく旅行するんだ。日本に行くようになった本当の理由は、僕らはディズニーの大ファンで、東京ディズニーランドに行くためだった。

──でもアメリカにもディズニーランドはありますよね?

そのとおりだ。最初にディズニーランドに行くために日本に行ってみたら、そこで日本の文化が大好きになった。東京に滞在して電車で街中をまわったり、京都のような別の場所に行ったりもした。そうやって日本に行くようになったのだけれど、行くたびに日本の文化や人々が大好きになっていった。人々はみんな、とても歓迎してくれるし、訪れるには美しくて、楽しい場所だ。

──確かに、夏になると日本のディズニーランドなどであなたと会って写真を撮ったファンの人たちのツイッターやインスタグラムの投稿をよく見かけます。

そうなんだ。すばらしいファンばかりだ。そのうち何人かとはやり取りして、連絡を取りあったりもしている。ブルックリンにいて僕らの試合全部を見に来てくれる人もいるんだ。僕らのすばらしいサポーターだ。僕やNBAを応援してくれるすばらしいサポーターがいる。こうやって日本でNBA人気が育っていくのを見るのは、とてもクールだ。

──どれぐらいの頻度で日本に行くのですか?

だいたい、夏に1回かな。運がよければ2回のときもある。

──何年ぐらい?

8年ぐらいだね。日本に行くようになってから、けっこうたつんだ。

──つまり、10回近くは行ったことがある?

うん、間違いない。以前はよく日本でもNBAのグローバルゲームをやっていたんだよね。ぜひ僕もグローバルゲームで日本に行きたい。


ネッツ(ブルック)とニックス(ロビン)に所属するロペス兄弟。2人は毎年のように日本を訪れているという Photo by NBAE/Getty Images

──以前、ネッツも日本で試合したことがありました。

そうだってね。僕自身は日本でプレイしたことがないから、ぜひやってみたいなぁ。

──ネッツには、以前、日本人のスタッフもいたんですよ。知っていますか?

そうなの? それは知らなかった。あ、ダイスケ(吉本泰輔。現デンバー・ナゲッツのビデオコーディネイター)かな?

──彼もですけれど、その前に安永淳さんもネッツで働いていました。安永さんは、今は日本のチームで働いています。

そうなんだ。知らなかった。

──ネッツと日本は縁があるんですよ。

確かにそうだね。前にやったこともあるわけだし、ぜひまた日本でグローバルゲームをやらなくては!

──漫画好きとも聞いていますが、日本の漫画も読みますか?

読むよ。

──日本の漫画で好きな漫画はありますか?

そうだな……ひとつ絶対あげなくてはいけないのは『スラムダンク』だね。兄から教えてもらってはまったんだ。あと、ミヤザキ(宮崎駿)、ジブリの大ファンなんだ。僕も弟も、二人とも美術好きで、文を書いたり、絵を描いたりするのが大好きなんだ。ジブリ、マンガ、アニメは僕らに大きな影響を与えてくれた。

──コミック・コンベンションにも行くと聞いたことがありますが、そうですか?

そうなんだ。ニューヨークのコミックコンには何度も行っている。スケジュールがあわずにサンディエゴのにはまだ行ったことがないけれど、SDCC(San Diego Comic-Con)にはぜひ一度行ってみたいんだ。

──今年の夏もまた日本に行く予定ですか?

もちろんだ。ロビンが旅行の計画をするのが好きだから、いつも計画はロビンに任せているけれど、たぶん7月頃に行くんじゃないかな?

文:宮地陽子  Twitter: @yokomiyaji

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ