NBA

[コラム]高騰するNBAファイナルのチケット価格とベンチメンバーの株価(佐々木クリス)

Author Photo
Sporting News Logo

What's up!? 今回のコラムは特別版! 2016 NBAファイナルが行なわれているオークランドのすぐ隣、サンフランシスコから佐々木クリスがお届け!

ここサンフランシスコは世界有数の観光地とだけあって、ホテルのロビーで飛び交う言語は様々。街を思い思いに闊歩する顔立ちも様々。道路を自動車と路面電車が行き交い、独特のBGMを街に響かせる街は実に多様性に溢れています。

アジア系の方も多いので初めて外国を訪れる方にも馴染みやすいかも。そんな人々の中でどうしても目がいってしまうのは、青いウォリアーズのTシャツを着ている人たち。やっぱり僕はバスケばかだなぁと思いながらも、ファイナルの前哨戦、ウェスタン・カンファレンスの盛り上がり、そして一気に突入したNBAファイナルの雰囲気を肌で感じてしまうと、単純に『バスケ最高!』と思ってしまうのであります……。

そして、こちらの気候ですが、日中は大変過ごしやすく、日差しは熱いくらい。それでも朝晩は冷えるし、昼間でも空気は冷たいので風が吹くと日陰では寒いこともあります。

『トム・ソーヤの冒険』の著者として知られるマーク・トウェインが「僕が過ごした冬の中で最も寒さが厳しかったのはサンフランシスコの夏だ」と言ったとか、言わないとか……潮の流れ、突然降り掛かる霧など、いろんな説明があるのだろうけれど、不思議な気候であることは間違いありません。地元の人に言わせると10月が一番暖かいとか?

でもとても素敵な街なので、これから海外旅行を計画する方にはオススメですよ。

さて、すでにファイナルは第1戦が終わってしまいましたが、ちょっとだけ遡って決戦前夜、地元サンフランシスコ・クロニクル紙に面白い記事が掲載されていました。

記事によると今回のファイナル第1戦のチケット最安値が400ドル、コートサイドVIPは飲食や駐車スペースも含まれた値段で3万1000ドル……驚愕の値段が付いています。

去年のファイナルも観戦したシーズンチケット保有者が取材に答えたところによると、去年のファイナルでは400ドルだった1階席、セクション110の一席が2.5倍の1000ドルに!! 普段は奥様も同伴するこの男性は『ひとり1000ドルも払ってビートルズすら観に行くか分からないよ……しかも2人に生き返ってもらわないと困る』と、悲鳴に近い感想を残しています。

実はここサンフランシスコ、オークランドと同じ“ベイエリア”と呼ばれる一帯に含まれるサンノゼでは、アイスホッケーのシャークスがNHLのスタンリーカップ・ファイナルに初進出とこちらも地元の話題になっていて、1試合の平均チケット価格が885ドル。一方ウォリアーズのホームアリーナの平均チケット価格は1365ドルとその差は500ドル以上!

ウォリアーズのチケットセールス担当が『価格設定はレギュラーシーズンとかわりません。即ち市場の需要によってダイナミックに変動が起こりうるのです』とコメントしているように、チケットの価格は観たこともない体験をさせてくれるのでは? という期待の現れなのでしょう。

ウォリアーズはシーズン73勝という新記録を樹立、エースに擁するは史上初の満場一致でのMVP獲得ステフィン・カリー。キャバリアーズは去年とは違い、BIG3すべてがそろい踏み、6年連続ファイナル進出を50年ぶりに達成した男“KING”レブロン・ジェームズが52年ぶりの歓喜を地元にもたらせるのか?

NBAの歴史の中でもわずか14回目のファイナル再戦。ここまで前年覇者が連覇は6回、リベンジ達成が7回――。

我々ファンのソワソワする気持ちを掻き立てる新聞の見出しに、ニュースの特集。もはや今年のファイナルは単なるスポーツイベントの枠を大きく超越したカルチャームーブメントなのかも知れません。

と、誰もが思っていたところにファイナル第1戦では思いもよらないことが……>>> コラムの続きはWOWOW NBA ONLINEでチェック!!

文:佐々木クリス( WOWOW NBA ONLINE Twitter: @chrisnewtokyo

WOWOW NBA ONLINE 6月5日掲載 「Vol.224 佐々木クリスが語る『チケットともに高騰するベンチメンバーの株価』」より


>>>  佐々木クリス コラム バックナンバー


著者
NBA Japan Photo

NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ