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[コラム]夢かまことか!? カイリー・アービングを悩ませたもの(佐々木クリス)

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What's up!? 最近は全国的に寒の戻りというのでしょうか? 寒さが戻ってきて、身体を震わせ春が待ち遠しい佐々木クリスです。春になればプレイオフですし、それまで風邪を引かないためにも、油断、睡眠不足は禁物です。

そんな睡眠不足と言えば、オクラホマシティにて試合を翌日に控えたキャバリアーズのカイリー・アービングが冗談では済まない体験をしたそうです。

キャバリアーズ対サンダーの試合中、わずか9分ほどの出場で風邪のような症状を訴え、ロッカーに下がったカイリー。結局この試合ではカイリー抜きで戦ったキャブズが大勝したのですが、体調不良の原因が翌日のピストンズ戦後の取材で明らかに……。

なんとカイリーがリポーターたちに答えたところによると、前戦での体調不良は“トコジラミ”(Bed Bugs)によって生じた痒みと不安感から眠れなかったことにあるのだとか。
本人曰く『枕の上に5匹のとんでもなく大きなトコジラミを発見したときの恐ろしさを想像してみてくれ。痒くて起きて、辺りを見渡しながら思ったんだ“本気かよ!?”ってね。その時点で夜中の3時さ、もの凄く疲弊してた』とのことで、リポーターたちには額にできたかみ傷も見せたとか。

結局その夜カイリーはベッドではなくソファーでなんとか眠りを貪るも、起きたときには腰も張って最悪の状態だったそうなんです。

この事件の主犯格であるトコジラミ(5匹)は、あまり日本では馴染みがないと思うのですが、Wikipediaによりますと(笑)、吸血性でアメリカでは(そして恐らくヨーロッパでも)昔から害虫として存在しており、親に子供が『おやすみー!』というと普通に『Sleep Tight, And don’t let the bed bugs bight!』と返されることもしばしば。

訳しますと『良く“張って”寝なさい。そしてベッドバッグ(ベッドの昆虫=トコジラミ)に噛まれないようにね』という意味なのですが、子供ながらに僕は何を“張る”のだろうか? と思っていました。恐らくみなさんもピンと来ませんよね。

高校生ぐらいになって、アメリカにイギリス人が移民してきた頃の博物館を見学に行き、そこで僕は初めてTight=張っての意味を知ることになります。

それは昔のベッドの特徴的な構造にあるのですが、今のようにマットレスにスプリングなどが入っていませんし、クッションの下のベッドの底辺を支えるのは何本も張り巡らせた“縄”だったのです。寝る前にこのロープを引っ張って“タイト”=突っ張った状態にしないとベッドに乗ったときにクッションが体重を支えられず、床に付いちゃうんですね。驚きでした。

ということで、寝る時に気をつけるべきこととして、縄を張ることと、虫に噛まれないことは大事なことだったのです。余談ですが『おやすみ』と伝えるのにもっと素敵な言い方はSweet Dreams! 直訳は甘い夢を、となりますが、『良い夢を』という意味です。

さて、カイリーのトコジラミ事件。もうひと捻りあります。それは……>>>コラムの続きはWOWOW NBA ONLINEでチェック!!

文:佐々木クリス( WOWOW NBA ONLINE Twitter: @chrisnewtokyo

WOWOW NBA ONLINE 2月26日掲載 「Vol.202 佐々木クリスが語る『夢かまことか!? ベッドの虫?』」より

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ