皆様、明けましておめでとうございます。2016年も“コアなファンから、ビギナーまで老若男女のNBA観戦を100倍楽しくするコラム” を目標に努めて参ります、佐々木クリスです。本年もどうぞよろしくお願いします!!
僕の正月の楽しみと言えば餅にみかん、そして栗金時と食べることばかりですが、皆さんにとっては普段以上にじっくりNBAを観戦できる時期でもあるのではないでしょうか? そんな年末年始は、2015-16シーズンを最後のシーズンにすると宣言した男にとって忘れられない試合が続いたようなので、皆さんにお届け! それではLet's go!
年の瀬迫る現地12/28、今季限りで引退を表明したコービー・ブライアント(KOBE)を擁するロサンゼルス・レイカーズはシャーロットを訪れホーネッツと相まみえました。
ホーネッツはというと……
KOBEをドラフトで指名した球団! とお答えした方はなかなかのNBA通。シャーロットは1996年ドラフト全体13位でKOBEを指名すると2週間ほどでレイカーズにトレード。そこからKOBE&レイカーズの20年史が始まっているんですね。そのままホーネッツでキャリアを始めていたら、今のKOBEはいなかった? そう思うとレイカーズという名門球団のKOBEの成長、覚醒に対する貢献度は無視できず、一心同体ともとれますね。
(注:ここで出てきているシャーロット・ホーネッツは現在移動し、ニューオリンズ・ホーネッツを経てニューオリンズ・ペリカンズとなっています。現存するシャーロット・ホーネッツは2004年に新たにシャーロットに誕生したボブキャッツというチームが、“ホーネッツ”という名前の方が地元に馴染みが深いと言う理由から名前を変更したチームです)
ちょっと話が逸れました(笑)
ホーネッツはというと……
こちらの方がKOBEにとっては大きな意味があるように感じてなりません。それは“バスケの神様”マイケル・ジョーダンが球団オーナーだということ。KOBEも憧れ、その背中を追い続けた存在がシャーロットに……
いなかった!
残念なことにKOBE擁するレイカーズと対戦するこの試合には、休暇中のジョーダンは現れませんでした。対面を楽しみにしたファンも多いかと思います。ただKOBE本人は『この間も話した、いつでも話せる仲』と言っていますし、がっかりしすぎてはいなかった様子。
ただタイムアウト中にKOBEへのトリビュートビデオが準備されていたのは流石。そのビデオがこちら。
12月28日(日本時間29日)に行なわれたレイカーズ対ホーネッツ戦で、コービーはジョーダンからビデオメッセージを送られた。試合後にはシャーロットのファンの声援に応じた
少し長くなりますが、あえて全部訳しますと、
『今日は会場に行けなくて申し訳ない。それでも君の素晴らしいキャリアにおめでとうとお伝えしたい。振り返って初めて我々が対戦したときのことを思い出すと、君の目の中に見て取れた競争心は、(バスケの)知識はまだそこに無かったけれど、とても爽快な気持ちにさせられるものだった。
このメッセージを通じて長年、君の成し遂げたことを我々は非常に誇りに感じていると伝えたい。多くの人は気付いていないが君はホーネッツにもドラフトされていた。そこに我々との繋がりもある。僕は兄貴で、君は弟のような存在。いつもお互いにコミュニケーションをとることができる。
次のステップ、次のキャリアはゆっくり考えなければいけないだろう。競争心という意味では私と同じだと思う。その競争心を活かせる(バスケとは)違ったものを見つける必要があるだろう。しかし、今は君と、奥様、娘たちを祝福したい。
君はバスケットボールの大きな助けとなり、NBAにとっても大きな助けとなった。(その両方を)広く知らしめることに貢献し、世界中にファンがいる。私も君の大ファン。今でも君のプレイを観るのが好きだ。君が成し遂げたことを嬉しく思うと共に、次に君が何をやるのか楽しみにしている。私が必要なときは、私の電話番号は知っているだろう。これからも連絡を取り合おう。幸運を祈っている。今日も素晴らしいゲームを。
ただ良すぎるパフォーマンスはしないように。ただ健康には気をつけて。数週間前に伝えた通り、最後のシーズン、ただ楽しめば良い。1分1分、楽しんで、引退後君が何をするのかを楽しみにしている。元気で。幸運を祈る』
いかがですか? 殿堂入り確実とはいえ神様からこんな素敵なメッセージがもらえるのはKOBEだけではないでしょうか? KOBEの引退ツアーのインパクトの大きさをここにも感じますね。
と、ここで終わったらコアなファンは唸らすことが出来ません……>>> コラムの続きはWOWOW NBA ONLINEでチェック!!
文:佐々木クリス( WOWOW NBA ONLINE ) Twitter: @chrisnewtokyo
※ WOWOW NBA ONLINE 1月5日掲載 「Vol.192 佐々木クリスが語る『KOBE“ボストン凱旋”』」より