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[コラム] 佐々木クリスが語る『クリッパーズ対スパーズ第7戦』

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What's up!? みなさん、プレーオフ楽しんでいますかー? ステファン・カリーのMVPも発表になり現在はカンファレンス・セミファイナルの争いとなっておりますが、僕の中ではあの歴史的ファイト、パッキャオvsメイウェザーではなく、あのGame7が今でも尾を引いています。NBA史に残るプレーオフ1回戦となったサンアントニオ・スパーズvsロサンゼルス・クリッパーズの対決……特にGame7、今一度整理をしなければ先には進めません。

第3シードのクリッパーズと第6シードのスパーズによるGame7はリードチェンジ31回、同点16回。どちらのチームも8点差以上に広げることはなく、第4Qの12分間はすべて5点差以内でゲームが推移するという緊迫の展開。

クリッパーズはプレーオフシリーズで2勝3敗と負け越した状態から球団として初めてシリーズを制覇。スパーズは1983-84シーズンにプレーオフ進出チーム数が増えて以来、前年度王者でありながら1回戦敗退を喫した5例目となってしまいました。

ちなみに7戦の合計得点で比較すると724対721でスパーズが3点上回っており、これは7戦までもつれたプレーオフシリーズでは7番目の僅差だそう。如何に両チームの戦力が拮抗していたか……。

Game7後の会見でクリッパーズのドク・リバースHCは「第4Q残り2分くらいにティム(ダンカン)が歩いてきて、『これって本当に1回戦?』と言ったんだ。僕も同じことを考えていたけれど…」とシリーズが如何に両チームにとっても凄まじいものだったかを伝えてくれています。

対するスパーズ、グレッグ・ポポビッチHCもクリッパーズに敬意を表すると共に「両チームがとても品格高い戦いをした。自分が故意にデアンドレ・ジョーダンにファウルするよう指示したことを除いては非常にクリーンなシリーズだった」と冗談を交えて述べています。

スポーツの世界においてファンとしては当たり前に期待するスポーツマンシップやフェアプレーですが、過去の例ではこれだけ実力伯仲のチーム同士の対決となるとヒートアップは避けられないこともしばしば。引き締まった好シリーズになった大きな要因でしょう。

そんなシリーズでスタープレーヤーもしっかりとその輝きを放ってくれました。クリッパーズのブレイク・グリフィンはすべての試合で得点、リバウンドで2桁以上(ダブルダブル)、最終2戦はアシストも2桁、フォワード選手としては1992年のスコッティ・ピッペン(元シカゴ・ブルズほか)以来のプレーオフ連続トリプルダブルを達成。スパーズ唯一の弱点“どうしようもない運動能力”を最大限に活用。Game1、5分間の短い間で3回も強烈なスラムダンクをお見舞いされたスパーズのアーロン・ベインズ。それ以降はあっという間に出場がなくなりました…… >>>コラムの続きはWOWOW NBA ONLINEでチェック!!

文:佐々木クリス( WOWOW NBA ONLINE Twitter: @chrisnewtokyo

※WOWOW NBA ONLINE 5月8日掲載コラム「Vol.171 佐々木クリスが語る『時空を超えたGame7』」より

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