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ジェイソン・キッドHCを解任したバックス、後任候補10人を予想

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ミルウォーキー・バックスは1月22日(日本時間23日)、ジェイソン・キッド・ヘッドコーチを解任した。

キッドはバックスで139勝152敗を記録し、2015年と2017年にチームをプレイオフへと導いた。だが、1月に入って4勝7敗とイースタン・カンファレンスで8位に転落。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、これがフロントに最終的に解任を決断させたようだ。

22日のフェニックス・サンズ戦はアシスタントコーチのジョー・プランティが暫定的に指揮を執ったが、長期的にバックスを率いるコーチは誰になるのだろうか。球団が候補に挙げうる10名を以下に紹介したい。

サム・キャセール

選手としてもコーチとしてもNBAでの経験が豊富。現役時代はバックスを含め8チームでプレイし、ワシントン・ウィザーズやロサンゼルス・クリッパーズでアシスタントコーチを務めた。選手との関係構築に定評があり、例えばウィザーズ時代にはポール・ピアース獲得に貢献した。バックスのフロントが彼に連絡をしても驚きではない。

デイビッド・フィズデイル

今季序盤にメンフィス・グリズリーズで解任の憂き目に遭ったが、フィズデイルも選択肢に入るひとりだ。かつてグリズリーズで主導した"Grit'N'Grind"スタイルは攻撃のスタイルを変えていく助けとなった。バックスはヤニス・アデトクンボに退団を考えるいかなる理由も与えたくないと考えており、その意味ではマルク・ガソルとの関係構築に失敗したフィズデイルの招へいにはためらいもあるかもしれない。だが、フィズデイルを支持するビッグネームも多いだけに、フィットするかもしれない。

トニー・ベネット

ついに大学からプロへと飛躍する用意ができたのだろうか。バージニア大学は再び大学バスケの頂点付近におり、ベネットの株はかつてないほど高まっている。彼にはウィスコンシン州とのつながりもあり、現役時代はウィスコンシン大学グリーンベイ校でプレイした。故郷に戻ることを望むか注目だ。

マーク・ジャクソン

ゴールデンステイト・ウォリアーズが勝利の文化を確立するのに貢献した。スティーブ・カーHCはそれを土台に戦っている(特に守備力に関してジャクソンの功績とカー自身も認めている)。ヘッドセットを外して『ESPN』の解説を辞め、コートサイドに戻るかもしれない。

モンティ・ウィリアムズ

ニューオーリンズ・ホーネッツ/ペリカンズのヘッドコーチとして173勝221敗を記録し、チームをプレイオフに2度導いている。その後オクラホマシティ・サンダーのスタッフとなったが、シーズン中にイングリッド夫人の悲劇的な死を受けてベンチを去った。それからサンアントニオ・スパーズのバスケットボール部門副社長となったが、すでにバックスの新ヘッドコーチ候補の最右翼になり得るとも報じられている。

ジェリー・スタックハウス

現役時代にNBAで19シーズンを戦い、引退後もすぐにコーチとして名をあげた。43歳にしてトロント・ラプターズのGリーグ提携チーム、ラプターズ905のヘッドコーチを務めており、このチャンスを簡単に捉えることはないだろう。

スタックハウスは昨年、『NBA.com』で「私のことを知る者はみな、私が自分のやることに自信とプライドを持っていると知っている」と述べている。

「これが、私がやっていることだ。これは偶然じゃない。私はしばらく前からこのために仕事をしてきたんだ。今になって多くの人がそれを目にしているだけだよ」。

ほかの候補者たちと比べ、スタックハウスはやや後方に位置するが、彼には紛れもないエネルギーと、日々向上しようという意欲がある。

エイドリアン・グリフィン

選手として約10年を戦ってから、バックスやシカゴ・ブルズ、オーランド・マジック、そして現在のオクラホマシティ・サンダーでアシスタントコーチを歴任。ブルズ時代にトム・シボドーの下で過ごし、守備的な考え方を持つコーチだ。守備のレーティングがNBAで下から6番目のバックスは、それを生かすかもしれない。

ジム・ボイレン

1987年にミシガン州立大学のアシスタントコーチとなってから、はや30年以上も指導しており、現在はブルズのアソシエイト・ヘッドコーチを務めている。1994年と1995年にヒューストン・ロケッツで、2014年にスパーズで優勝しており、勝つために必要なものを知っている。若いバックスは、王者となった経験を生かせるかもしれない。

レックス・カラミアン

2015年からトロント・ラプターズでドウェイン・ケイシーHCのスタッフ。主にラプターズの守備を担当しており、彼の功績でチームはリーグ6位の守備レーティングを誇る。ケイシーHCはシーズンを通じてカラミアンたちアシスタントコーチを信頼しており、ラプターズがイースタン・カンファレンスでボストン・セルティックスに次ぐ2位であることからも、カラミアンの“履歴書”は見事なものと言える。

デズモンド・メイソン

2004-05シーズンにバックスで自己最多の1試合平均17.2得点を記録。空中戦で知られた選手だ。かつてのオクラホマ州立大学のスターは、2016年に同大学の指揮に関心を示し、プログラムのチェックリストまでつくった。バックスに向けての基本計画はどのようなものだろうか。

ただ、ほかの候補者たちと比べると、メイソンはあまり魅力的ではない。ただ、想像するのは楽しいものだ。

原文: With Jason Kidd out, Bucks could target these 10 coaching candidates by Sporting News(抄訳)​


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