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ブランドン・イングラムがアンタッチャブルである理由

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オフシーズン中、多くの動きを見せているロサンゼルス・レイカーズが唯一移籍させない意思を貫き通してきているのがブランドン・イングラムだ。マーク・メディナ記者の説明によると、レイカーズはイングラムがチームの将来を担う重要な選手だと考えているようだ。

受話器は常に手と耳に押し付けられていた。レイカーズの球団社長であるマジック・ジョンソンとゼネラルマネージャーのロブ・ペリンカは、数ある電話のどれかがチームを良い方向に変えてくれるものになると期待を寄せていた。

しかし、レイカーズは電話を切らざるを得ないことばかり聞く結果となった。ジョンソンは「全員」がプロ2年目を迎えるフォワードのブランドン・イングラムについて問い合わせてきたと話している。

「電話をかけてきたチームはどこも(イングラムを)欲しがっていた。我々は『ノーサンキュー』とだけ言ったよ」。

レイカーズはイングラムをアンタッチャブルだと考えており、スタッツよりも彼の練習に取り組む姿勢や長期的な成長に重きを置くようにしているのだ。

2016年のNBAドラフトでレイカーズがイングラムを全体2位指名して以来、彼はリーグのオールルーキー・セカンドチームに選出され、同期の間では平均得点7位(9.4得点)、フィールドゴール成功率は21位(40.2%)に終わった。それでもイングラムはゲームに好影響を及ぼすその才能を買われ、出場した79試合中40試合で先発し、ルーキーの中では最長となる28.8分出場した。

レイカーズのヘッドコーチであるルーク・ウォルトンはこう話した。

「彼ほどの才能がありながらも、彼ほど努力を惜しまない姿勢があればいずれ形になる。今年はそれがずっと見れている」。

レイカーズはそれをいろいろな形で見てきた。

206cm、86kgという体格でボールハンドリングができ、シュート力も向上中で、ディフェンスでもハッスルする。あらゆるポジションをこなすことができるそのプレイスタイルについて、ジョンソンはイングラムを絶賛している。それに加えて、ジョンソンは休みの日でさえも熱心にトレーニングに取り組むイングラムの姿勢も評価している。

足のけいれんを休ませるためにサマーリーグを欠場する前に出場した唯一の試合では圧倒的なパフォーマンスを見せ、レイカーズを喜ばせた。欠場後も、コートの外からそのリーダーシップを発揮し、ジョンソンが最近行なわれた記者会見で感謝の気持ちを述べるまでに至った。ジョンソンはのちに「彼のようなタイプの選手こそチームに残さなければならない」と話している。

またジョンソンは、「彼は勝つこととバスケットボールのことしか頭にない。とても静かでほかのことは何もやらないんだ。彼はとても賢い青年で、うちで一番の努力家だ」とも語っている。

サマーリーグ期間中、チームが宿泊するホテルのレストランでイングラムは、レイカーズの彼に対する断固たる献身性について感謝の気持ちを述べた。そしてレイカーズにそれを後悔させないという彼の意思も見られた。イングラムはこう語っている。

「(レイカーズは自分に対して)とても敬意を示してくれている。自分が信頼できる選手であることをぜひ見せたいよ。自分のポテンシャルに到達するために何でもする」。

原文:Why Ingram remains untouchable by NBA.com

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ