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NBAファイナル第3戦、ふたつの注目ポイント

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クリーブランド・キャバリアーズは現在ホームで8連勝しており、ボストン・セルティックスと対戦したカンファレンス・ファイナルでは0勝2敗から勝ち上がっている。しかしここ4年間で、ホームであるクイックン・ローンズ・アリーナでのゴールデンステイト・ウォリアーズとの対戦では6勝6敗(レギュラーシーズン2勝2敗、ファイナル4勝4敗)だ。

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ファイナルでは、観客とアリーナが違うだけでは第3戦と第4戦を勝つことはできない。攻守ともに、第1戦と第2戦よりも良いプレイをする必要がある。

6月6日(日本時間7日)に開催される第3戦で注目すべきふたつのポイントを紹介しよう。

「死のラインナップ」復活?

第3戦をホームでプレイできるのはキャブズにとってプラスとなるはずだが、ウォリアーズもアンドレ・イグダーラの復帰というプラス材料があるかもしれない。イグダーラはウェスタン・カンファレンス・ファイナル第3戦で左ひざに骨挫傷を負い、直近の6試合を欠場。ウォリアーズはイグダーラの第3戦の状態は「questionable」(欠場の可能性あり)と発表している。

ウォリアーズはイグダーラが出場している時間帯が最も効果的で、100ポゼッション平均で対戦相手を13.6得点上回っている。もう2週間以上一緒にプレイしていないが、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、イグダーラ、ケビン・デュラント、ドレイモンド・グリーンによるウォリアーズのラインナップはプレイオフ中の得失点差がリーグトップで、110分間で+57得点を記録している。

イグダーラの復帰は”デス・ラインナップ”(死のラインナップ。もしくは“ハンプトンズ・ファイブ”)の復活につながるかもしれない。もしイグダーラが6日(同7日)の第3戦で復帰しなくても、ウォリアーズは2番目に効果的なラインナップを多用すれば良いだけだ。

ウォリアーズの4人のオールスターとショーン・リビングストンというラインナップは、第1戦の最初の4クォーターでは一度も起用されなかったが、オーバータイムでは最後の3秒を覗いて常に起用されていた。ウォリアーズの最初の6ポゼッションで15得点を獲得し、キャブズは最終クォーター終盤のミスを悔やむこととなった。

第2戦の第4クォーターでも、ウォリアーズのスティーブ・カーHCはリビングストンを含めたラインナップを起用したが、わずか32秒だけだった。このプレイオフ中、同ラインナップはわずか24分しか起用されておらず、すべてイグダーラが離脱してからの6試合でしか試されていない。

第1戦のオーバータイムでの4分57秒を含め、ウォリアーズが最初の2試合でグリーンをセンターで起用(ほかのビッグマン不在)したのはわずか9分間だけだ。その時間帯の得失点差は+15。その内訳は、キャブズのセンターがケビン・ラブだったときの5分弱で+8、トリスタン・トンプソンがセンターをプレイした4分強で+7というものだ。

早めのスクリーン

キャブズが第2戦で見せた対応策のひとつに、レブロン・ジェームズがミッドコートラインを渡る前にスクリーンをかけるというものがあった。5回目のポゼッションでそれは初めて見られ、バックコートでトリスタン・トンプソンがデュラントにスクリーンをかけたのだ。

Thompson screen

目的は、ジェームズがT・トンプソンのディフェンダーを相手にスピードで勝負を仕掛けられるためだ。このポゼッションではグリーンがジェームズについたが、キャブズのメインターゲットはジャベール・マギーだ。第2クォーターには、マギーがジェームズを止めることができずファウルするポゼッションが見られた。その数分後にはマギーが守りきる(ジェームズがドリブルのコントロールを失った)ポゼッションもあり、第2戦では成果はまちまちだった。しかしこの試合では、この早めのスクリーンを仕掛けたのは10回にも満たなかった。

第3戦ではこれが増えるのではないだろうか。ウォリアーズとしてはデュラントがスクリーンを避け、ジェームズの前にすぐ戻ることが理想だ。マギーはオフェンスでウォリアーズに高さをもたらすことができるが、ディフェンスでジェームズを抑えるのは厳しいだろう。昨年もファイナルではマギーのディフェンスが穴となり、第5戦では出場することすらできなかったのだ。

原文:Two things to watch in Game 3: Small ball and early screens by NBA.com/John Schuhmann

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ