7月11日(日本時間12日)に現役引退を発表したティム・ダンカンが、引退について語った動画インタビューが動画投稿アプリ”Vivid Streaming”で公開された、とAP通信が伝えた。
ダンカンは、引退を決断した要因の1つに、プレイを楽しく感じられなくなったことをあげている。
「自分自身、プレイを楽しめなくなり始めた。もうそこまで楽しいとは思えなかった。そうなったら潮時だと思う」。
引退発表後、NBA史上最高のパワーフォワードと称賛されたダンカンだが、本人は必要以上の賛辞を受けることを好んでいない。それでも、元チームメイトのブルース・ボウエンがダンカンについて語ったESPNの番組、恩師グレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチが12日(同13日)の会見で語った様子を見て感動したようで、「感動して、我を忘れてしまいそうになった」と、話している。
「ここまでの反応になるとは思っていなかった。自分について語られる動画は見るのは好きではないんだ。感謝しているけれど、見るのはあまり好きではないから」。
引退後の人生について聞かれたダンカンだったが、すぐ何かを始める予定はないという。
「それが(引退の)良いところ。何の筋書も、予定もないからね。ここ20年で初めて決まった予定がない人生を送れている。どこかに行って、何かをしないといけないわけでもない。好きに出かけて、これまで以上に子供たちとの時間を楽しむ。それ以外は生活を送るだけ」。
インタビュー中、ダンカンは自身のキャリアについて控え目にコメント。NBA史に残る選手たちとの比較には興味がないと語った。
「ランキング云々の話には興味がない。議論の対象にされるのは別に構わない。そんなことになるなんて想像もしていなかったから、それだけでも名誉なことさ」。
インタビューの終盤には感傷的になる場面も見られたが、ダンカンは、「まだ生きていられて幸運だよ。ただ次の章に進むだけだからね」と、冗談を交え、キャリアを振り返っている。
「楽しいキャリアだった。次の章も楽しいものになるさ。これまでの旅を、本当に楽しめた。応援してもらえたことも、良いときも悪いときを経験したことも含めて1つのキャリアだから。これ以上の形はなかったよ。感謝している。ありがとう」。
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