トレーニングキャンプが始まってからわずか2日、現役引退を表明したティム・ダンカンが、9月28日(日本時間29日)サンアントニオ・スパーズの練習に姿を見せた。
もちろん、20年目のシーズンに向け身体をほぐしに来たわけではない。実戦形式の練習を眺めていたダンカンは、チームメイトと談笑し、若手にアドバイスを送っていた。
スパーズのグレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチは、9月26日(同27日)のメディアデイで、チームの練習に姿を見せない場合、1日ごとに2500ドル(約25万2000円)の罰金をダンカンに科すと語り、笑いを誘った。
練習後の取材に応じたポポビッチHCは、「契約下にあるなら、仕事には顔を出すことが求められるもの」と、メディアに語った。
「彼は契約をしていないと言ったが、私は彼に、『口頭で契約したと思っていたがね。書面のものと同じようなものだよ』と返した。我々2人にとっては難しい時期だ。彼の立場を明確なものにしようとしているんだ。これまでも彼については手を焼いてきたが、引退した今が特に難しい」。
ポポビッチHCによれば、ダンカンの球団内でのポストは現時点で不明瞭で、正式な肩書は無いとのこと。それでもポポビッチHCは、「彼は、彼自身が丁度良いと感じる“何かの”コーチだ」と、話す。
— San Antonio Spurs (@spurs) 2016年9月28日
GMのR.C.・ビュフォードも、「彼は現役を終えた後の人生の過ごし方を学んでいる最中」と、続く。
「彼が多岐に渡ってチームにインパクトを与えてくれる。話し合って、どういう形でチームに加わりたいかを理解し合わないといけない。彼の家族にとってどういう形がベストなのか、これから答えを見出していく。彼がいると、練習場の雰囲気が良くなる」。
直近3年でゴールデンステイト・ウォリアーズ、フィラデルフィア・76ers、オーランド・マジックを渡り歩いたセンターのドウェイン・デッドモンは、未来の殿堂入りから助言を受けたという。
「(ダンカンと)もっと話す必要があるし、もっとディフェンスについて意見を聞きたい。次回はそうするよ。彼は二言三言アドバイスをくれて、何をすべきか教えてくれる。ベストな選手の一人だったわけだから参考になるよ。彼がいてくれると、いつだってプラスにはたらく」。
原文:Duncan shows up at Spurs practice -- as spectator by Fran Blinebury/NBA.com
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