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新生サンダー、キャンプ初日から熱の入った練習

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穏やかなメディアデイを終えたオクラホマシティ・サンダーが、本格的に始動した。

9月23日(日本時間24日)、トレーニングキャンプ初日の練習が行なわれ、リーダーのラッセル・ウェストブルックがプレイと言葉でチームを引っ張った。

練習後ウェストブルックは、「声が枯れたよ。でも、良いことだけどね」と語った。

「全員、高いレベルで競い合えている。今日は、特にディフェンスに関することをやった。守備がチームの中心になるからね」。

2年目のビリー・ドノバン・ヘッドコーチは、ようやくチーム全員が揃っての初練習で陣頭指揮を執った。再び全員がコートに集まり和やかな雰囲気も見られたが、練習は真剣そのもの。プレイオフ進出に向け、ドノバンHCはウェストブルックを中心とするチームにとって最適な戦術、ローテーションを見出さなければならない。

ドノバンHCは、「まずはチームの哲学として、全員が同じ方向を向くようにしているところ。それがチームのシステムや、アイデンティティの構築に関係してくる。初日に全員が揃って練習できたのは良かった」と、1日目を振り返った。

サンダーファンが待ち望んだトレーニングキャンプだが、2016-17シーズンを通じて戦う上で必要なのは、戦術的なスキームだけではない。チームの根幹を成すアイデンティティも重要になってくる。

ウェストブルックは、「守備が中心のチームにしないといけない。チームには高いレベルで守備ができる選手が揃っているから、その強みを生かさないといけない」と、話す。

今季からサンダーに加入したビクター・オラディポも、守備の重要性について語る。

「隣にいるチームメイトを信じることが、守備において最も大事なことだから」。

ケビン・デュラントがゴールデンステイト・ウォリアーズに移籍するなど、サンダーは、NBAファイナルまであと1勝に迫った2015-16シーズンのチームから陣容が一変。しかし、優勝という目標に変わりはない。

オラディポは、ウェストブルック、アンドレ・ロバーソン、スティーブン・アダムズらチームメイトの高い守備技術を称賛。4年目の今季、新天地で成功を収めるには、仲間を信頼すること以外にも、全ポゼッションを勝ち取るため全神経を集中させることが肝心と言う。

「一番大事なのは自分たちが努力すること、全ポゼッションで何がやれるかを考えること、それに全ポゼッションでの守備をどれだけ重要視するかだと思う」。

「試合を通してコントロールできることは限られているけれど、守備に関しては、正しいポジション取りをするとか、こちらでコントロールできるからね」。

こうした姿勢は、どこからともなく生まれる類のものではない。チーム内で生まれ、育み、トレーニングキャンプ中の指導で身につく。今シーズン開幕まであと1か月、ウェストブルック、オラディポが言葉にした姿勢こそ、サンダーのコーチングスタッフがキャンプ初日からチームに浸透させたかったものなのだ。

原文:Defensive Identity Starts on Day One by Nick Gallo/Thunder.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ