4月3日(日本時間4日)、スーダンとオーストラリアにルーツを持つ19歳のソン・メイカーが、今年のNBAドラフトに申請した。
あるNBA幹部は「おそらく彼にとって賢い動きだ」と、メイカーの決断に理解を示しつつ、リーグが認めるかどうかは分からないと明かした。
「彼は大学で経験を積み、より成長することが必要だ。そうすればどこかでプレイできるだろう。だが、彼がドラフト1巡目指名を望んでいるなら、来年より今年を狙うのは良かったんじゃないか。ただ、リーグが許すかどうか私は知らないが」。
そこが、メイカーの現状を物語っている。スカウトに指名を考えさせるに十分なパフォーマンスを見せてきたメイカーだが、大学バスケで1年プレイしておらず、今年のドラフトに臨む資格を得られることを願っている状況だ。
メイカーはNBAドラフトのルールで定められた19歳という年齢に達しており、昨年カナダのプレパラトリー・スクールでプレイしたため、高校卒業から1年経っている。リーグにとって問題なのは、それを高校での1年とカウントするのか、卒業後の1年とカウントするのかという点だ。
当然ながら、NBAはメイカーにドラフト資格を与えることに気乗りではない。ドラフトのルールを回避しようとする選手たちにとっての前例となり得るからだ。
だが、より大きな問題は、メイカーがプレイできるのかどうかだ。リーグの幹部は、今年のドラフトが期待薄であり、それはNBAのチームがメイカーに挑み、Dリーグからプレイさせる理由になると述べた。一方で、来年ははるかに良い若手たちがドラフトに臨むとみられている。
デンバー・ナゲッツ(1位指名権4つの可能性)、ボストン・セルティックス(同3つ)、フェニックス・サンズ(同3つ)、トロント・ラプターズ(同2)など、複数のドラフト指名権を持つチームは、1巡目でメイカーを指名する価値があると考えているかもしれない。
シカゴでのドラフトコンバイン(ドラフト候補選手が一同に集まる身体測定会)がメイカーにとって重要な場になると言われている一方で、彼が体力測定にしか参加しないとの見方もある。NBAの幹部は「彼の才能は分かっている」と、その可能性も否定できないと明かした。
「最近はそういうものだし、彼がシカゴで一定のことしかやらなくても、私は驚かないね」。
原文: Thon Maker is ready for NBA Draft, if not NBA games, executive says by Sporting News.com (抄訳)