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王者ウォリアーズの大逆転は!? 1勝3敗から逆転した過去9シリーズを振り返る

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オクラホマシティ・サンダーとのウェスタン・カンファレンス・ファイナル第4戦までを終え、昨季王者ゴールデンステイト・ウォリアーズは1勝3敗と後がない状況に追い詰められた。

2連覇達成にはもう1敗も許されなくなった。だが、まだシリーズは終わっていない。

NBA史上、プレイオフシリーズで今季のウォリアーズと同様に1勝3敗と追い詰められてから逆転したケースは、過去9例存在する。レギュラーシーズンで73勝9敗という年間最多勝利記録を樹立したウォリアーズが、優勝の可能性を残すためには、史上10例目となる以外に方法はなくなった。

5月26日(日本時間27日)に行なわれる運命の第5戦を前に、瀕死の状態から3連勝で勝ち上がった過去9シリーズを紹介しよう。


1968年イースタン・ディビジョン・ファイナル
ボストン・セルティックス対フィラデルフィア・76ers

敵地で開催された76ersとの第5戦、前半を終えて56-57としたセルティックスは、第4クォーターを38-23で上回り、122-104で勝利を収め、弾みをつけた。

続くホームでの第6戦では、76ersのハル・グリアーに40得点を許したものの、何とか耐えて114-106で連勝。3勝3敗で迎えた敵地での大一番、セルティックスは6選手が二桁得点をあげて100-96で勝利し、シリーズを制している。

NBAファイナルではロサンゼルス・レイカーズを4勝2敗で下し、球団史上8回目の優勝を果たした。


1970年ウェスタン・ディビジョン・セミファイナル
ロサンゼルス・レイカーズ対フェニックス・サンズ

第5戦から3連勝をマークしたレイカーズがNBAファイナルに進出。ファイナルではニューヨーク・ニックスに3勝4敗で敗れ、優勝を逃した。


1979年イースタン・カンファレンス・ファイナル
ワシントン・ブレッツ対サンアントニオ・スパーズ

ブレッツ(現ウィザーズ)が、スパーズとの第5戦から3連勝してファイナル進出。ファイナルではシアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)に1勝4敗で敗れ、2連覇を逃している。


1981年イースタン・カンファレンス・ファイナル
ボストン・セルティックス対フィラデルフィア・76ers

今も語り継がれるほどの歴史に残るシリーズ。ホームでの第5戦、セルティックスは第4クォーター残り1分51秒の時点で6点ビハインドと追い詰められながらも、そこから8得点を決めて踏み止まる。すると、敵地での第6戦でも最大17点差から逆転勝利を収め、3勝3敗のイーブンに戻した。

そして迎えた第7戦、セルティックスはここでも第4Q中盤の時点で7点を追う展開となりながらも、91-90で勝利を掴み取り、NBAファイナル進出を果たした。

ファイナルでは、ヒューストン・ロケッツを4勝2敗で下し、通算14回目の優勝を飾っている。


1995年ウェスタン・カンファレンス・セミファイナル
ヒューストン・ロケッツ対フェニックス・サンズ

オーバータイムにもつれた敵地での第5戦をものにしたディフェンディング王者ロケッツは、続くホームでの第6戦、アキーム・オラジュワンが30得点の活躍を見せ、116-103で勝利し、シリーズを第7戦に持ち込んだ。

ロード開催となった第7戦は、マリオ・エリーが試合終了直前にコーナーから決勝点となる3ポイントシュートを成功。115-114で勝利したロケッツが、カンファレンス・ファイナルに進出している。

カンファレンス・ファイナルでサンアントニオ・スパーズを4勝2敗で下してファイナルに進出したロケッツは、オーランド・マジックをスウィープ(4勝0敗)で破り、2連覇を達成している。


1997年イースタン・カンファレンス・セミファイナル
マイアミ・ヒート対ニューヨーク・ニックス

ティム・ハーダウェイの活躍などで、ヒートがニックスとのシリーズで逆転勝利を収めた。続くカンファレンス・ファイナルでは、シカゴ・ブルズに1勝4敗で敗れている。


2003年イースタン・カンファレンス・ファーストラウンド
デトロイト・ピストンズ対オーランド・マジック

イースト首位でレギュラーシーズンを終えながら、ピストンズはトレイシー・マグレイディを中心とするマジックに追い詰められていた。しかし、第5戦に勝って2勝3敗と反撃の狼煙をあげると、チャウンシー・ビラップスが第6戦で40得点をあげ、103-88で快勝。続く第7戦でもビラップスは37得点の活躍を見せ、ピストンズが勝ち上がりを決めた。

セミファイナルでフィラデルフィア・76ersを4勝2敗で下し、カンファレンス・ファイナルまで勝ち上がったピストンズは、ニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン)にスウィープで敗れている。


2006年ウェスタン・カンファレンス・ファーストラウンド
フェニックス・サンズ対ロサンゼルス・レイカーズ

コービー・ブライアントのブザービーターで第4戦を制し、レイカーズが3連勝で王手をかけた時点で勝負ありと思われたシリーズ。だが、サンズが第5戦からの3連勝で逆転勝ちを収めた。

サンズは続くセミファイナルでロサンゼルス・クリッパーズを4勝3敗で下し、カンファレンス・ファイナルにまで進出したが、ダラス・マーベリックスに2勝4敗で敗れた。


2015年ウェスタン・カンファレンス・セミファイナル
ヒューストン・ロケッツ対ロサンゼルス・クリッパーズ

第3戦を25点差、第4戦を33点差で圧勝したクリッパーズが、それまではシリーズを支配していた。しかし、ジェームズ・ハーデンの活躍で第5戦に勝利したロケッツは、第6戦の第4Qを40-15で圧倒し、3勝3敗のイーブンに戻すことに成功する。さらに第7戦でもハーデンが31得点をあげてチームを牽引し、カンファレンス・ファイナルに導いている。

カンファレンス・ファイナルでは、その後優勝を達成するウォリアーズに1勝4敗で敗れた。


2016 NBAプレイオフ試合結果


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NBA Japan Photo

NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ