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シャキール・オニール、殿堂入り式典で笑いの絶えないスピーチを披露

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2016 HOF

9月9日(日本時間10日)にマサチューセッツ・スプリングフィールドで行なわれたネイスミス・メモリアル・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム式典の最後を締めくくったのは、殿堂入りを果たしたシャキール・オニールだった。周囲に対する感謝の言葉を述べつつ、オニールは当然のように冗談や辛辣なジョークを織り交ぜ、会場を沸かせた。

オニールは、自身のキャリアを振り返る上で欠かせないコービー・ブライアントとフィル・ジャクソンについても触れている。ロサンゼルス・レイカーズ時代にコンビを組んだブライアントについて話が及ぶと、オニールは2000年から3連覇を達成するのに自分の背中を押してくれたことを感謝すると共に、辛口なジョークを交え、こう続けた。

「それから、僕がチームから去る手助け、マイアミ(ヒート)にトレードされるのに力添えしてくれた」。

オニールは、ジャクソンがレイカーズのヘッドコーチだった当時、選手の精神集中を目的として、ロッカールームで鎮静作用、集中力アップなどの効能があるセージのアロマオイルで芳香浴をしたことがあったと明かすと、持っていた紙を筒状に丸めて吸うポーズを取り、セージを“異なる類のもの”と勘違いしていたというブラックジョークで会場の笑いを誘った。

「セージが何かわからないけれど、どういう香りがするものかは知っている。これまで“ハイ”になったことはないけれど、セージが“ハイ”になるものなら、僕は“ハイ”だったのだろうね」。

「フィルにも聞いてみた。そうしたら彼は、こう言ったんだ。『そういうものじゃない。セージは(医療)大麻の従兄弟みたいなものだ』とね」。

会場の空気を掴んだオニールは、すかさずジャクソンと全米中に薬用セージの薬局を作るという冗談を重ね、エンターテイナーぶりを発揮。そのほかにも、ルイジアナ州立大学時代、ESPNの解説者を長年務めるディック・バイタルに選手としての能力について懐疑的な見方をされたことにも触れ、1990年12月、当時全米ナンバー2と評されたアリゾナ大学との試合について、こう振り返った。

「自分の人生を決める瞬間になると思っていた。ミスター・バイタルに感謝しないといけないね。私はあの試合で28得点、19リバウンド(実際には29得点、14リバウンド、6ブロック)を記録した。僕のモチベーションをどれだけ上げ、苛立たせてくれたか、彼はわかっていないと思う」。

そして話題は、オーランド・マジック時代にキャリア初のNBAファイナルを経験した1995年にも及んだ。同ファイナルでマジックはヒューストン・ロケッツにスウィープ(0勝4敗)で敗れ、完敗を喫している。オニールは、当時のチームメイト、ニック・アンダーソンがロケッツとの第1戦でフリースローを4本連続ミスしたことに触れ、「僕にとって初のファイナルの試合で、4本連続してフリースローを失敗したニック・アンダーソンにも感謝したい」と語ったが、すぐに冗談であることを強調した。

「もちろん冗談だよ、ニック。ただ、今日のスピーチ原稿を書いていたとき、僕のような酷いフリースローシューターが批判したら面白くなると思ったのさ」。

式典は決してNBA on TNTで放送されている自身の番組『Shaqtin' a Fool』ではないが、オニールは感傷的になるよりも、笑顔や笑いが絶えないスピーチになるようにしたかったのだろう。

原文:Shaq keeps laughs coming in Hall of Fame speech, even as he tweaks Kobe, Phil by Tom Gatto

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