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日本をけん引する渡嘉敷来夢、ストームの同僚たちとの対戦へ

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リオデジャネイロ・オリンピックが開幕する前、スー・バードとブリアナ・スチュワートは、大会中に対戦する可能性について渡嘉敷来夢と冗談を飛ばし合っていたという。日本とアメリカは異なるグループのため、実現するのは両チームが決勝トーナメントに駒を進めた場合だけだ。

そしてその対戦が実現する。ストームの3選手は8月16日(日本時間17日)のリオデジャネイロ・オリンピック女子バスケットボール準々決勝で対戦するのだ。

バードはUSAB.comで「まずは彼女のことをすごく喜んでいるわ」と心境を明かした。

「彼女たちは本当にハードワークをしてここまで来た。彼女との対戦にワクワクしているわ」。

5連勝で決勝トーナメントに進んだアメリカに対し、日本のベスト8進出は下馬評を覆すものだった。日本はFIBAの世界ランクで16位と、グループAの最下位、出場全チーム中でも下から2番目だったのだ。2004年のアテネ大会には出場すらできず、メダルを獲得したこともない。

それでも、日本は3勝2敗でグループAを4位通過し、アメリカとの準々決勝に駒を進めた。敗れたオーストラリア戦の第4クォーターに16点のリードを手にしていたことを考えれば、4勝1敗でベスト8に進んでいた可能性もあったのだ。

日本の成功に大きく貢献しているのが、渡嘉敷のプレイだ。1試合平均でチーム最多の17.6得点、7リバウンドを記録している。日本で唯一の現役WNBA選手である渡嘉敷は、大会全体でも得点ランキングで4位につけており、フィールドゴール成功率は50%を上回る。

16日の試合は、日本にとって1996年以来となるオリンピックでのアメリカ戦だ。

アメリカのジノ・アウリーマHCはUSAB.comで、「オーストラリア戦の日本を見たけど、素晴らしかったわね」と警戒している。

「彼女たちは大きく、才能があり、そしてタフ。どの試合でも厳しい試合をこなしてきた。彼女たちは本当に守る相手を圧倒できる」。

アメリカはここまで常に25点差以上をつけて5連勝している。ポイントガードのバードはチーム最多の30アシストを記録し、ターンオーバーはわずかに3つ。オリンピックで29勝無敗という成績を誇るバードだが、平均6アシストは日本の吉田亜沙美に続く大会2位の数字だ。

スチュワートは平均12.6分間とチームで2番目にプレイ時間が少ないが、フィールドゴール成功率73.9%の10.4得点と非常に高い生産性。アメリカ代表の最年少選手は、チーム最多となる20本のフリースローを放ち、80%の成功率を記録している。

バードはUSAB.comで、「これまで私が戦ってきたオリンピック代表チームも攻撃力があったけど、今では12番目の選手まで同じなのよ」と選手層の厚さを誇った。

「自分が休むときでも、弱まることはない。代わりに出場する選手が、次も同じように攻撃的にプレイできるのよ」。

日本とアメリカの勝者は、18日(同19日)の準決勝でフランス対カナダの勝者と対戦する。

原文: Preview: Ramu Tokashiki Leads Japan into Quarterfinal Against Storm Teammates by Justin Lester/ Storm.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ