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ピストンズはプレーオフに行けるか?

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デトロイト・ピストンズのスタン・バン・ガンディHCは、トレーニングキャンプのスタートまで3週間余りとなり、今シーズンはプレーオフに進めるかどうかを自問せざるを得ないだろう。

そして、彼の答えも「我々の目標はプレーオフ進出ではない。明日仕事を始め、日々少しずつ良くすることが目標だ。コントロールできないことはたくさんある。できることに集中しよう」といったものに違いない。

だが、プレーオフに進めるかどうかは常に話題となるだろう。今季のピストンズは7年連続で50勝を記録し、6年連続でイースタン・カンファレンス決勝以上に進んだ「Goin’ to Work」時代以降、初めてプレーオフ進出に向けて良い位置にあると考えることもできるのだ。

昨季のピストンズはスタートから5勝23敗だったが、以降は27勝27敗だった。1シーズンが82試合だった過去9シーズン、イーストでプレーオフ出場権を得るに十分だった数字だ。

オフシーズンにはエルサン・イルヤソバ、マーカス・モリス、アーロン・ベインズ、ダイナミックな新人スタンリー・ジョンソン、スティーブ・ブレイクと5名を獲得し、選手層を増した。昨季と比べて非常に競争力のあるロスターとなっている。

もちろん、ピストンズがプレーオフに向けて一直線というわけではない。上位8チームに入るには、どこかのチームが出て行かなければいけないのだ。

昨季のトップ4はアトランタ・ホークス、クリーブランド・キャバリアーズ、トロント・ラプターズ、シカゴ・ブルズ。ラプターズとホークスは力強くシーズンを終えることができず、プレーオフも不安定だった。彼らは後退するかもしれない。5位だったワシントン・ウィザーズは、さらに強くなるだろう。

昨季6位のミルウォーキー・バックスも、グレッグ・モンローを加えており、前進するかもしれない。だが、昨季のバックスはトレード期限後が10勝18敗と、問題がないわけではない。ブルックリン・ネッツはプレーオフ出場権を獲得したが、1試合あたりの得失点差はマイナス2.8点だった。ピストンズはマイナス1.0点だ。また、ネッツはデロン・ウィリアムズを失っている。

しかし、2015年のプレーオフ浮上を狙うのはピストンズだけではない。シャーロット・ホーネッツは2014年のプレーオフに進出しており、ニコラス・バトゥームの獲得でペリメーターを向上させた。だが、ホーネッツはアル・ジェファーソンがシーズンを通じて健康でいる必要がある。マイアミ・ヒートも似たような状況で、クリス・ボッシュとドウェイン・ウェイドの健康頼みだ。

オーランド・マジックには若いタレントが多いが、おそらくマジックにとっての未来は今ではない。インディアナ・ペイサーズはモンテ・エリスを獲得して再建中だが、彼らに可能性があるのはポール・ジョージが負傷前の状態に戻れるか次第だ。ニューヨーク・ニックスとフィラデルフィア・76ersは、再びロッタリーチームと予想される。

もちろん、昨年のひどいシーズンスタートに近いことを避けるのが、ピストンズにとっては最重要となる。新顔たちがいるが、バン・ガンディHCには昨季以上にアイデンティティーを感じているだろう。だからといって、今月下旬のメディアデーにプレーオフ進出の可能性を話したがるようにはならないだろうが、今回はよりずっと現実的なことだ。

原文: Playoffs? SVG won’t touch it, but Pistons better positioned for a run in his second go-around by Keith Langlois/Pistons.com (抄訳)

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ