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ニックスのP・ジャクソン球団社長 「スター選手を育てたい」

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2014-15シーズンを球団ワーストの17勝65敗で終えたニューヨーク・ニックスは、今後も再建に向けた動きを加速化させていく方針のようだ。現地21日、ニックスのフィル・ジャクソン球団社長が、今年のオフの新選手獲得、ドラフトについて語ったと、AP通信が伝えた。

「短期でチームを再建するには、6月の終わりから7月の終わりにかけた動きが重要で、それがチームにとってのチャレンジとなる」(ジャクソン)。

昨シーズン途中から再建を託されたジャクソンだったが、昨年のドラフトでは1巡目指名権がなく、FA選手の獲得に使える資金も制限されていた。今年は状況が変わり、ドラフト全体1位指名権を獲得する可能性は20%、そしてサラリーキャップスペースには2500万ドル(約29億9000万円)の空きがあるため、FA市場にも打って出られる。ひざの負傷から完全復活が期待されるカーメロ・アンソニーを軸とするチーム、そしてジャクソンが指導者時代から提唱し11度の優勝を収めたトライアングルオフェンスを武器に、実力者たちを勧誘しようと目論んでいるようだ。

「あらゆるスタイルのプレーには、特定の役割をこなす選手がいるわけで、我々のスタイルに合致し、能力を生かして出場機会を得られる選手がいるはず。それが私たちの強みの1つになるだろう。現代のNBAでは、ほとんどのチームが基本的に似たプレースタイルを採用している。我々のようなやり方は珍しいので、特定の選手にとって魅力的だと思っている」。

FA市場での動向のほか、1位から5位指名までを獲得できる今年のドラフトロッタリー結果によっても、補強策が変わるかもしれない。仮に5位指名権になったとしても、ジャクソンはトレードで譲渡するのではなく、保持して行使する考えを見せている。

「1位から4位までの指名権を譲渡するのは考えにくい。5位ならば、譲渡する可能性もあるだろう。ただ、我々は、チームで15年近くキャリアを送るようなスター選手を育てたい」。

果たしてジャクソンがどういう決断を下すのか? まずは同5月19日に実施されるドラフトロッタリー結果を待ちたい。

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