4月21日(日本時間22日)にアメリカン・エアラインズ・アリーナで行なわれたNBAプレイオフ2018、フィラデルフィア・76ersとマイアミ・ヒートによるイースタン・カンファレンス・ファーストラウンド第4戦は、ベン・シモンズが17得点、13リバウンド、10アシストのトリプルダブルを記録し、76ersが106-102で勝利した。
27ターンオーバーを記録し、3ポイントショットが31本中7本成功に終わった76ersは、第3クォーター終盤に12点のビハインドを背負った。試合後、ブレット・ブラウン・ヘッドコーチは「この試合に勝てたのは衝撃的」「本当に我々には勝つ権利はなかった」と話している。
だが、76ersは10点を追っていた第4Q途中から19-2と反撃。7点リードと逆転すると、残り2分を切ってから2度にわたりドウェイン・ウェイドのショットで1点差まで詰め寄られたものの逃げ切った。
3勝1敗とした76ersはカンファレンス準決勝進出に王手。JJ・レディックが24得点、ジョエル・エンビードが14得点、12リバウンドを記録している。
新人がプレイオフでトリプルダブルを記録したのは、1980年のマジック・ジョンソン以来となる。エンビードは「彼は怪物だよ」とシモンズを称賛した。
「76ersでトリプルダブルはチャールズ・バークリー以来だと思う。大物だよ。今夜の彼(シモンズ)は野獣だった。だからこそ、彼こそが最優秀新人賞なんだ」。
レディックも「(シモンズが)平均トリプルダブルを記録するようになるのは予想できる。フィジカルも非常に素晴らしいけど、それ以上に精神面でタフなんだ。彼はファンタスティックだよ。リーダーシップという点で本領を発揮しつつある。僕らにとって大きなことだ」と賛辞を寄せている。
だが、シモンズは「自分の仕事をしているだけだ。今季の平均スタッツがそういうものだし、チームや僕にとって目新しいことじゃないと思う」と謙虚な姿勢を崩さなかった。
「勝っている限り、僕はハッピーだよ。正しいことをしていれば、そうやって称賛してもらえる」。
一方、後がなくなったヒート(1勝3敗)は、ウェイドが25得点、ゴラン・ドラギッチが20得点、ジェームズ・ジョンソンが15得点、8リバウンド、ハッサン・ホワイトサイドが13得点、13リバウンドをマークしている。
ウェイドは「彼らは苦境から抜け出させてくれない」と、76ersに脱帽した。
「一つのミスや1秒気を抜くだけで、その代償を払わされる」。
来季の契約がなく、現役を続けるのであればヒートに戻ると言いつつも保証はないウェイドは、この日がヒートのユニフォームを着てマイアミでプレイする最後の試合となる可能性もある。だが、ウェイドは「次の試合で勝てるように集中している」と、今後については語らなかった。
第5戦は24日(同25日)に行なわれる。