インディアナ・ペイサーズが、レブロン・ジェームズを中心とするマイアミ・ヒートの対抗馬としてイースタン・カンファレンスを沸かせていた時期は、まだ遠い昔のことではない。
ポール・ジョージは、当時からペイサーズのエースとして活躍し続けているが、かつてのメンバーはもういない。今季は現時点でプレイオフに勝ち進めるかどうかの境界線上にあり、決してイースト上位争いに加わっているわけではない。そんなチームの成績低迷に苛立ちを覚えていることを、ジョージも認めている。
ジョージは12月29日(日本時間30日)に、「今季は楽しくない。困難と向き合っているところなんだ」とメディアに語った。
「自分のキャリアの中で最もフラストレーションが溜まるシーズンだね」。
その苛立ちは、思うようにいかない新チームの戦績が原因だ。現在ペイサーズは15勝18敗で、プレイオフ出場圏内から外れてしまっている。それは、常に上位争いをするのが当たり前だったジョージにとって不慣れなことだった。苦しい時期を迎えた今、ジョージは、これまでと全く異なる新チームでプレイしていることを理解しなければならない。
ジョージは、「過去がどれだけ良かったか、その記憶の中で今も自分は生きているのかもしれない。過去のチームの個性や、これまで一緒にプレイしてきた選手たちの記憶が残っているのかもしれない」と、現状を見ている。
「ひょっとしたら、まだ当時の瞬間が自分の中に残っているかもしれない。でも、当時とは違うチームでプレイしている自覚を持って、もっとやらないといけないのかもしれない。それが現実で、もっとチームを引っ張らないといけないのかもしれない。いずれにしても、答えを導き出すさ」。
4連敗中のペイサーズがポストシーズン進出圏内に戻るには、早々に立て直す必要がある。ペイサーズが成功できるかはジョージ次第。そのジョージが成功できるかどうかは、コート上で楽しくプレイできるかにかかっている。
「これからも楽しみながらプレイしないといけない。審判に対する問題や、コートでの問題を抱えていて、試合の楽しさを見失っている」とジョージは話す。
「毎試合を楽しむという考えで試合に臨めば、試合中に何があったって気にもならない。楽しくプレイして、自分のプレイを楽しめている限りはね」。
そのジョージの今後についてだが、信憑性のない話も含め、トレードの噂が出始めている。『ESPN』は、新労使協定が承認された今、ジョージのトレードについて複数のチームが問い合わせてきているものの、ペイサーズ球団社長のラリー・バードはどのチームにも回答していないと伝えている。
原文:Pacers' Paul George says he needs to get back to 'having fun' by Jordan Heck/Sporting News