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勝者としての矜持を持つレブロン・ジェームズ「もう証明することはない」

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トロント・ラプターズとのNBAプレイオフ2017 イースタン・カンファレンス準決勝 第3戦後の会見で、クリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズは、メディアから選手として残してきた実績について聞かれた。その印象的な返答を、『Cleveland.com』のジョー・バードン記者が伝えた。


レブロン・ジェームズは、5月5日(日本時間6日)にエア・カナダ・センターで行なわれたカンファレンス準決勝 第3戦に115-94で勝利した後の会見で、『Cleveland.com』からの質問に「ほかに何を証明しないといけないんだ?」と答えた。

「真剣に聞きたい。ほかに何を証明しないといけない? 自分は優勝を達成してきた。自分にとって初めての優勝、チームメイトのための優勝、それから地元に帰ってきて優勝を成し遂げた。ほかに証明しないといけないことなんて何もない」。

ジェームズは、選手としてあらゆる質問に答えを出してきた。幾多の試練を乗り越え、NBA史上に残るベストプレイヤーの一人に相応しい実績を残してきた。しかし、引退はまだ先の話。彼のパフォーマンスを見る限り、引退時期が近付いている選手には到底思えない。

ジェームズは、プレイオフ2017開幕からの7試合で合計240得点を記録。これは、2008年のプレイオフ開幕からの7試合で同じく240得点を記録したコービー・ブライアント以来最多の数字だ。

ジェームズは、ファーストラウンドからの7試合を終えて平均34.3得点、9.0リバウンド、7.3アシストというNBAプレイオフ史上に残るペースを記録し、ラプターズとの第3戦でも35得点、8リバウンド、7アシストの大活躍を見せた。

会見での話題は、ポストシーズンに入ってからディフェンス・ファーストの意識でプレイしているチームメイトのJR・スミスについても及んだ。第3戦では3ポイントショット5本中3本成功の9得点に終わり、マークについたラプターズのデマー・デローザンに37得点を許したが、ジェームズはスミスのプレイスタイルの変化について「今の彼にとっては、勝つことがすべて」と話している。

「彼は勝利のみを気にかけている。優勝を達成して、家族を養っていけるだけの大金を稼いだ。今の彼にとっては、勝利のみが重要なんだ」。

では、勝利のみを気にかけるようになった選手は、自由度が増し、心理的に解放されたような状態になるのだろうか? そして、どの段階からプロのアスリートは、彼らを悩ませる要因の金銭、得点、出場時間などについて考える必要がなくなるのだろうか?

ジェームズは「もし優勝できない環境、あるいは優勝する機会に恵まれていない場合、勝利のみを気にかけるケースは当てはまらないかもしれない」と言う。

「自分は常に勝ってきた。バスケットボールを始めた頃から勝ち続けてきた。ユース時代の1年目にも6勝0敗という成績を残して優勝した。その後も優勝したんだ」

原文:What more can James prove? by NBA.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ