ボストン・セルティックスは奇妙な立場で新シーズンを前にしたトレーニングキャンプを迎える。昨季のイースタン・カンファレンス首位チームだが、新シーズンのコートに立つメンバーがほぼ一新されたからだ。
夏のトレードやフリーエージェントの契約を経て、昨季のロスターから残っているのは4選手「のみ。9月25日(日本時間26日)のメディアデーに登場した選手たちは、大半がニューフェイスだ。彼らはすぐにブラッド・スティーブンズ・ヘッドコーチのシステムに慣れなければいけない。わずか3週間後に、レギュラーシーズンが開幕するのだ。
スティーブンズHCはこの夏を振り返りつつ、新シーズンに向けたトレーニングキャンプの開始を前に「いろいろな点で新しい仕事を引き受けたみたいに感じたよ。コーチというのは常に、さらなる向上のために必要なことを考えるものだからね」と述べた。
「いろいろとスタッツを見て、どうやって改善していくかをチームで話しているところだ。まあ、10人ほどの選手たちは『去年いなかったし』という感じで私を見るだろうけどね」。
さらに、スティーブンズHCは「細かいところに集中できるようにならなければいけないと思う」と続けている。
「自分たちが最もうまくやれることに集中できるようにならないと。それぞれが個々で最もよく分かっていることは、我々も分かっている。それをどう補完し合っていくかだ。そして、それをどうやってすぐにやってみせることが直近の任務だよ」。
開幕を前に準備する時間がなかなかない新チームだけに、互いを知ることができるようにと、多くの選手たちが早めに練習施設に姿を見せている。新たなリーダーとして期待されるカイリー・アービングもそのひとりだ。
アービングは9月21日(同22日)、ユニフォームのお披露目イベントで「この最初の数日は素晴らしかったよとコメントしている。
「ブラッドは素晴らしいね。大半の選手が(ジムに)いたんだ。大学でやっているみたいな感じだよ。本当に親密で、楽しんでいる。いろいろと学ぶことがあるからね」。
教える役割を担うのは、スティーブンズHCだけではない。残留した4選手たちも、新メンバーたちにセルティックスのやり方を教え、リーダーシップを発揮していきたいと意気込んでいる。
そのひとり、アル・ホーフォードは25日、「もう何人かの選手たちとはスタートしているんだ。攻撃のシステムや守備のコンセプトなど、すべてに関してみんながやりやすく感じられるようにね」と述べた。
「学ぶことはたくさんあるから、日々の仕事になる。新メンバーが多いし、試合をしながら経験していく必要があるんだ。プレシーズンが短くなったし、団結するうえではプレッシャーが強まるけど、そのプロセスにも僕らは興奮しているんだよ」。
わずか23歳にしてチーム在籍年数が最も長い選手となったマーカス・スマートは、今週のトレーニングキャンプの重要性を強調した。この3日間の目標は、シーズンが始まってからできるだけ早くお互いにやりやすさを感じられるように、ケミストリーを築いていくことだ。
「僕らはカイリーというオールスター級のガードが加わった。優勝を競い、ファイナルに出て、リングを勝ち取り、何が必要かを知っている選手だ。ゴードン・ヘイワードという別のオールスター選手も加わった。(大学時代の経験で)ブラッドのことを知っている選手だ。僕らみんなに共通しているのは、優勝という目標。みんなが同じ波長なら、ケミストリーを築くのは難しくないはずだ」。
哲学的な考え方のジェイレン・ブラウンは「ローマは一日にして成らず」と述べている。だが、ベテランのヘイワードは「どこでボールを持ちたいかとか、考えずに動けるのはどこかとか、自分たちの強みをすべて学ぼうとすることが勝負になる」と今後への期待を寄せた。
「そういうのは時間を必要とすることで、コートで一緒にいたり、試合でのプレイで経験していきながら学ぶものだ」。
原文:New-Look Celtics Eager to Tackle Imminent Tests by Taylor C. Snow/Celtics.com(抄訳)