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2020年東京オリンピックの男子アメリカ代表メンバーをNBA.comライター陣が大胆予想

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Team USA 2016

リオデジャネイロ・オリンピックで金メダルを獲得し、大会3連覇を成し遂げたバスケットボール男子アメリカ代表の次なる戦いの舞台は、2020年の東京五輪だ。

4年後には、休養、負傷などの理由から今大会メンバーを辞退したステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、レブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)、ラッセル・ウェストブルック(オクラホマシティ・サンダー)、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)、クリス・ポール、ブレイク・グリフィン(ともにロサンゼルス・クリッパーズ)らの参加が見込まれる中、NBA.comのライター陣が、独自の見解で2020年の“チームUSA”を予想した。


スティーブ・アシュバーナー Steve Aschburner

私の水晶には、東京で活躍するラッセル・ウェストブルックの姿が映っている。リオで苦しんだ元チームメイトのケビン・デュラントのようではなく。フランチャイズに残ることを選択し、契約を延長したウェストブルックならば、4年後の五輪に完璧に合致するだろう。ひょっとすると、優勝リングを2つの金メダルで挟むような形になるかもしれないし、今大会でのカーメロ・アンソニーのように、優勝リングの代わりに金メダルをさらに1つ獲得するかもしれない。

恐らく、カイリー・アービング、ポール・ジョージ、デマーカス・カズンズ、ドレイモンド・グリーン、クレイ・トンプソン、デュラントら今大会のメンバーに選出された選手の中から、5~6名が再び選出されるのではないだろうか。そこにアンソニー・デイビス、デイミアン・リラード、カール・アンソニー・タウンズ、アンドレ・ドラモンドらが加わり、4年後に35歳になるレブロン・ジェームズも、今大会でUSAバスケットボール会長のジェリー・コランジェロがコービー・ブライアントに求めた“団長”として出場するかもしれない。

グレッグ・ポポビッチが代表の新ヘッドコーチに就任するため、教え子のカワイ・レナードが加わると考えるのは自然だ。上記のメンバーに、新戦力ジャバリ・パーカー、ビクター・オラディポ、ブランドン・イングラムが入れば、次回大会に出場する代表のリズムに狂いが生じることはないだろう。


ラッセル・ウェストブルックは2012年ロンドン五輪で金メダルを獲得している


フラン・ブリンベリー Fran Blinebury

私の中で"Team Bailout"(チーム緊急援助)と呼ぶ4年後のアメリカ代表メンバーは、ステフィン・カリー、カワイ・レナード、ラマーカス・オルドリッジ、アンソニー・デイビス、ブレイク・グリフィン、ラッセル・ウェストブルック、ジェームズ・ハーデン、ブラッドリー・ビールに、レブロン・ジェームズらベテラン数名だ。

リオ五輪出場を回避したスター選手が代表に復帰し、東京ではグレッグ・ポポビッチが代表HCとして指揮を執る。上記メンバーに、リハビリのため今大会出場を辞退したポイントガードのクリス・ポールとジョン・ウォールが加われば、2020年に金メダルを獲得するロスターが完成する。


スコット・ハワード・クーパー Scott Howard-Cooper

4年後のアメリカ代表は、“ビジネスライク”なチームになるだろう。もし東京五輪のメンバーの中で、リオ五輪で苦戦を強いられたことを忘れてしまう人間が現れたら、2016年のコーチとUSAバスケットボールのリーダーたちが喜んで思い起こさせてくれるはずだ。

リオ五輪のメンバーの姿勢に問題はなかった。しかし、ブラジルに渡る前に米国内で行なわれたエキシビションゲーム、予選ラウンド開幕戦での快勝により、危機感が薄れてしまったのかもしれない。それでも、同じことは4年後には起こらないだろう。アメリカ代表は、今後のスケジュールにも恵まれると思っている。次回のFIBAワールドカップが開催されるのは2019年で、その翌年がオリンピックイヤーだ。それを踏まえれば、W杯で生まれる結束を維持するため、翌年の五輪もほぼ同じメンバーになると予想できる。

リオ五輪に出場したメンバーの大半は再び選出されるだろうが、そこにアンソニー・デイビス、ステフィン・カリー、カワイ・レナードが加わる可能性もある。もしくは、それ以外の誰かかもしれない。W杯まで3年という猶予があれば、米国の新たなスターが1人、あるいは2人誕生するには十分だからだ。


カワイ・レナードは2015年夏にアメリカ代表キャンプに参加した


ショーン・パウエル Shaun Powell

HCが変わることからも、次回五輪のチームはフレッシュな顔ぶれになるだろう。レブロン・ジェームズはグレッグ・ポポビッチ新代表HCの下でプレイする意欲を見せているが、年齢を重ねた状態で五輪に出場するかはわからない。ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ケビン・デュラントがウォリアーズのテイストを代表に注ぎ、新戦力としてカール・アンソニー・タウンズ、デビン・ブッカーらが加わるのではないか。いずれにしても、4年後も米国に取って代わる国が現れるとは考えにくい。


ジョン・シューマン John Schuhmann

4年後に31歳になるケビン・デュラントは、まだアメリカ代表の主力、あるいはリーダー的存在でいられるだろう。グレッグ・ポポビッチ新代表HCならば、今大会よりも強力なベンチメンバーを構成できるかもしれない。

今大会で学んだことは、穴を埋めてくれたポール・ジョージやディアンドレ・ジョーダンらの存在の大きさだ。デュラント、ステフィン・カリー、ラッセル・ウェストブルック、アンソニー・デイビスは確実に選出されるはず。あとは、率先してディフェンスを担当してくれる選手が数名必要になる。


セクー・スミス Sekou Smith

2020年の東京五輪に出場する代表も、再びNBAが提示できる最高の選手たちで構成されるだろう。ウォリアーズのケビン・デュラント、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンがチームの4分の1を占め、カイリー・アービング、アンソニー・デイビス、カワイ・レナード、ディアンドレ・ジョーダン、ラッセル・ウェストブルック、ブレイク・グリフィン、そして経験豊富なリーダーとしてレブロン・ジェームズとクリス・ポールが加わる。

リーダーシップやケミストリーの問題も起こらない。胸に "USA"とプリントされたジャージーを着て争うべき存在は、1992年バルセロナ五輪の元祖ドリームチームだからだ。アメリカが4大会連続で金メダル獲得を目指して戦う五輪になる。


イアン・トムセン Ian Thomsen

4年後に全盛期を迎えている選手でアメリカ代表のフォワードを務めるのは、アンソニー・デイビスとケビン・デュラントだろう。そしてバックコートはステフィン・カリーとカイリー・アービングになるだろう。だが、チームのアイデンティティは、代表に復帰するレブロン・ジェームズが固めるはずだ。もしほかに候補がいなければだが、ひょっとしたらジェームズが先発センターとして起用されるかもしれない。

もしそうなれば、東京五輪はジェームズの万能性と、代表でのキャリアを祝福する大会になるだろう。こんな機会なら、ジェームズも逃すわけにはいかない。


もしレブロン・ジェームズが東京五輪に出場すれば、自身4度目のオリンピックとなる


ラング・ウィテカー Lang Whitaker

我々アメリカの選手たちを相手に、世界各国が束になってかかってきても影響はない。先発は、5番(センター)がアンソニー・デイビス、ケビン・デュラントとレブロン・ジェームズ(代表お別れツアーの可能性大)がフォワードで、バックコートを務めるのはスプラッシュブラザーズ(ステフィン・カリーとクレイ・トンプソン)だ。

ベンチのフロントコート陣は、ドレイモンド・グリーン、ポール・ジョージ、カワイ・レナードで、バックコートはジェームズ・ハーデン、ラッセル・ウェストブルック。そこにデマーカス・カズンズとカイリー・アービングを加えれば、私が予想する12名が完成する。

原文: BLOGTABLE: WHAT WILL TEAM USA LOOK LIKE IN 2020? by NBA.com


[特集]リオデジャネイロ・オリンピック バスケットボール


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ