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2015 NBAドラフトロッタリーが明日開催、そのシステムと歴史

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2015年のNBAドラフトロッタリー(ドラフト指名順位抽選会)が現地19日にヒルトン・ミッドタウン(ニューヨーク)で行なわれる。ドラフトロッタリーとは、プレーオフを逃した14チームが参加するドラフト1巡目指名権の抽選会である。抽選により1~3位を決め、4位以下は1~3位に外れたチームがレギュラーシーズンの成績順に割り当てられる(勝率の低いチームから順に上位指名順位が割り当てられる)。

ここでは、ロッタリーがどんな歴史をたどってきたのか、具体的にどのようなシステムで行なわれるのかを解説する。

なお、2015 NBAドラフトは、現地6月25日にバークレイズ・センターで行なわれる予定だ。

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NBAドラフトロッタリーの歴史を紐解くと、その始まりは1966年に遡る。それから1984年までは、各カンファレンスの最下位チームがコイントスにより最初に指名するチームを決め、残りのチームは下位から順番に指名していた。

NBAは1984年6月、プレーオフ進出を逃したチームの1巡目指名順位を決めるためのドラフトロッタリーシステムを導入し、1985年のドラフトから適用された。これはプレーオフ不出場チームすべての1巡目指名順を抽選で決めるシステムだった。

1986年4月には、1987年のドラフトロッタリーから指名順位を決めるのは3チームのみと決定。4位以下はレギュラーシーズンの成績下位から順に選ぶこととなった。

1989年10月には、1990年のロッタリーから調整システムを導入することが決定した。レギュラーシーズンの最下位チームが1位指名権を得られる可能性は66分の11、ワースト2位のチームのチャンスが66分の10、プレーオフ出場を逃した中での最上位チームのチャンスが66分の1という具合で調整されるようになった。

1993年11月には、1994年のロッタリーから、リーグ最下位のチームが上位4位までの指名権の一つを手にできるよう調整された。この新システムにより、最下位チームが1位指名権を手にする確率は16.7%から25%に増し、最上位チームの1位指名権獲得率は1.5%から0.5%に下がった。

このシステムでは、1番から14番まで番号づけされた14のピンポン玉を使用し、14個から4個を取り出してできる4つの数字の組み合わせで指名順位が決まる。数字の組み合わせは1001通りあり、ロッタリーの前に1000通りの組み合わせを成績に基づいて各チームに割り当てる(1つは無効)。これが現在のドラフトロッタリーの基本的なシステムとなっている。

1995年10月には、トロント・ラプターズとバンクーバー・グリズリーズ(現メンフィス・グリズリーズ)の加盟を受け、1996年のロッタリーに参加するチームは11チームから13チームとなった。

2004年のロッタリーは、シャーロット・ボブキャッツ(現シャーロット・ホーネッツ)の加盟により、ロッタリー参加チームが14チームとなった。この年のボブキャッツは加盟時の合意で4位指名権を手にしていたため、ロッタリーでほかの指名権を得るチャンスはなかった。

2015年のドラフトロッタリーは14チームで行なわれ、各チームが1位指名権を得る可能性は以下の通りとなる。

■2015 NBAドラフトロッタリー1~3位指名権当選確率

チーム 成績 当選数 1位 2位 3位
ウルブズ 16-66 250 25.00% 21.51% 17.77%
ニックス 17-65 199 19.90% 18.81% 17.12%
76ers 18-64 156 15.60% 15.74% 15.59%
レイカーズ 21-61 119 11.90% 12.60% 13.30%
マジック 25-57 88 8.80% 9.66% 10.68%
キングス 29-53 63 6.30% 7.10% 8.12%
ナゲッツ 30-52 43 4.30% 4.94% 5.79%
ピストンズ 32-50 28 2.80% 3.26% 3.89%
ホーネッツ 33-49 17 1.70% 2.00% 2.41%
ヒート 37-45 11 1.10% 1.30% 1.58%
ペイサーズ 38-44 8 0.80% 0.95% 1.15%
ジャズ 38-44 7 0.70% 0.83% 1.01%
サンズ 39-43 6 0.60% 0.71% 0.87%
サンダー 45-37 5 0.50% 0.59% 0.73%

 

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