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NBAオールスターゲーム2018 先発&リザーブ予想: ウェスタン・カンファレンス編

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ウェスタン・カンファレンスで、負傷の影響によりNBAオールスターゲーム2018に出場できない可能性がある選手を考えると、カワイ・レナード、クリス・ポール(復帰後のスロースタートから劇的にペースを上げられなければ)、ブレイク・グリフィン、ルディ・ゴベア、マイク・コンリーらの名前が浮かぶ。彼らトップレベルの選手が落選すれば、それだけ新たな顔ぶれがオールスターゲームに出場することになるかもしれない。

上記の選手以外にも、ウェストには優れた選手が数多く所属しているため、12選手によるロスターに選出されるのは非常に難しい。NBAは今回のオールスターでチームの選抜方法を試験的に変更したものの、イースタン・カンファレンスを含め、これまでと同様に24名の選手をファン(50%)と現役選手(25%)、バスケットボールメディア(25%)の投票で選出する方法は変わっていない。

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ウェストの先発に選ばれる可能性が高い5選手を予想するのは難しくない。仮に先発に選ばれなかったとしても、ラッセル・ウェストブルックとデマーカス・カズンズは、少なくともリザーブには選出されるだろう。そうなると、ウェストの残り枠は5選手分しかない。先発、それから最低でもリザーブに含まれる2選手のほか、ガード1人、フォワード2人、ワイルドカードに入る可能性がある選手をリストアップした。

ウェスタン・カンファレンス先発予想

G ジェームズ・ハーデン(ロケッツ): 今季こそシーズンMVPの受賞もあり得る。
G ステフィン・カリー(ウォリアーズ): ショット成功率の安定感は落ちた(今季は3ポイントショット成功率36.9%)ものの、平均26.1得点を記録。
F アンソニー・デイビス(ペリカンズ): 今季平均25.2得点、11.0リバウンド。
F ケビン・デュラント(ウォリアーズ): 今季平均24.9得点、6.6リバウンド、4.8アシストの大活躍で、MVP候補。
F カール・アンソニー・タウンズ(ティンバーウルブズ): 今季は得点機会を犠牲にしているものの、それでも平均20.5得点、11.6リバウンドを記録。

少なくともリザーブには間違いなく入るのは、以下の2人だ。

ウェスタン・カンファレンス リザーブ予想

G ラッセル・ウェストブルック(サンダー):  今季のFG成功率は40%に落ち込んでいるが、ほぼ平均トリプルダブル(22.0、9.1リバウンド、9.7アシスト)を維持。
F デマーカス・カズンズ(ペリカンズ):  今季はようやくプレイオフ進出の可能性もある。平均25.6得点、12.3リバウンドを記録。

上記7人以外の残り5枠に入る選手を以下に予想する。


クレイ・トンプソン(ウォリアーズ)

ロスターカテゴリー: ガード

プラス面: 今季は3P成功率(46.1%)とリバウンド(4.3)で自己最多を記録している。また、ウェスト2位のウォリアーズにおいて平均20.5得点と好調だ。

マイナス面: シュート以外ではインパクトを残せていない。リムへのアタックも減り、ショット試投数の中でゴールまで3フィート(約0.9m)以内から放ったショットは全体の13.4%(自己最低)のみで、フリースローもキャリア最低の平均1.0本となっている。

選出される可能性: 3年連続してオールスターに選出されているトンプソンは、そのシュート力で4年連続の選出を勝ち取るだろう。

C.J. McCollum Damian Lillard

デイミアン・リラード(ブレイザーズ)

ロスターカテゴリー: ガード

プラス面: 予想外の好スタートを切ったチームを支え、リーグ7位の平均25.5得点、それから6.2アシスト、5.0リバウンドという成績を残している。

マイナス面: 直近2年は選手層の厚さにより落選しているほか、選出された選手と比べて効率の面で落ちる。今季のFG成功率42.1%、3P成功率33.1%は昨季を下回る成績だ。

選出される可能性: おそらく選出される。そのためにはシュートの改善が求められる。ジミー・バトラーとの争いになるだろうが、所属チームのベストプレイヤーという立ち位置を考えると、リラードが選出されると予想したい。

ジミー・バトラー(ティンバーウルブズ)

ロスターカテゴリー: ガード

プラス面: 今季平均18.4得点、5.5リバウンド、4.6アシストと好調で、チームの勝率も5割を上回っている(58.3%)。これは、ベテランのバトラーの存在が好影響を与えていると考えて良いだろう。バトラーは直近3年連続オールスターに選出されている。

マイナス面: 昨季の平均23.9得点より個人スタッツが落ちている。ウルブズのレベルは昨季よりも上がったが、開幕後は苦しんだ。オールスター枠を争うライバルは多い。

選出される可能性: ウェストのガードは層が厚く、選出されるとすれば、バトラーかリラードのどちらかになるだろう。

C.J.・マッカラム(ブレイザーズ)

ロスターカテゴリー: ガード

プラス面: 効率性という面ではチームメイトのリラードよりも高い。あまりボールを動かすスタイルではないブレイザーズにおいて、今季平均21.0得点、3P成功率45.7%は特筆に値する。

マイナス面: マッカラムは優れたシューターだが、それ以外の部分での貢献度は低い。ボールハンドリングを任される場面も多いが、アシストは2.6。リムにアタックすることも少なく、今季のフリースロー試投数は3.0本と少ない。

選出される可能性: ウェストには優れたガードが多いため、ブレイザーズからリラードとマッカラムを同時に選出するのは難しい。

デビン・ブッカー(サンズ)

ロスターカテゴリー: ガード

プラス面: 現在ウェスト7位の平均23.0得点に加えて、自己最多となる3P成功率37.6%を記録。リバウンド(4.3)とアシスト(4.0)でもキャリアハイをマークしている。

マイナス面: サンズは現在8勝16敗で、ブッカーはプレイオフ進出の見込みがないチームで活躍している。

選出される可能性: ブッカーよりも選出されるべき候補は多数いる。だが、徐々に状態が上向きつつあるサンズが勝率を5割前後まで上げられれば、6週間後に有力候補となるかもしれない。ただ、それを実現するのは簡単ではない。

Nikola Jokic

ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ)

ロスターカテゴリー: フォワード

プラス面: リーグ屈指のオールラウンド型のオフェンシブビッグマンは、今季平均15.5得点、10.6リバウンド、4.6アシストを記録。ペリメーター内のショット成功率も向上し、今季は3P成功率も40.6%に上昇したほか、3P試投数も自己最多となる3.3本を記録している。

マイナス面: ナゲッツの戦績が振るわないほか、期待された3年目の飛躍には不十分の成績に止まっている。足首を痛めたものの、長期離脱にはならない見込みだ。

選出される可能性: 選出される可能性は高い。ポール・ミルサップが長期離脱となったため、ナゲッツの中心として期待されている。そして、エースに相応しいだけの成績を残している。

ラマーカス・オルドリッジ(スパーズ)

ロスターカテゴリー: フォワード

プラス面: チーム内ベストプレイヤーのカワイ・レナードが負傷から復帰できていないものの、オルドリッジはスパーズでの3年間で過去最高となる平均23.0得点、FG成功率51.6%に加えて、8.1リバウンドという成績を残している。

マイナス面: 突出したリバウンダーではないが、今季は批判される部分が少ない。

選出される可能性: 今年のドラフト時期にはスパーズから退団する可能性も噂されたが、延長契約にサインし、かつての姿を取り戻そうとしている。選出される可能性は高い。

ポール・ジョージ(サンダー)

ロスターカテゴリー: フォワード

プラス面: 昨季よりもハンドリングの機会とフリースロー試投数も減っているが、インディアナ・ペイサーズ時代とほぼ変わらない成績(20.6得点、5.9リバウンド、3.4アシスト)を記録している。3P成功率も40.2%をマークしている。

マイナス面: ミッドレンジシューターとして優れているわけではないものの、今季のFG成功率は41.1%に落ち込んでいる。個人成績は良いのだが、サンダーは10勝12敗と苦しんでいる。

選出される可能性: 現時点では選出される可能性は低い。だが、サンダーがプレイオフ圏内に順位を上げられれば、オールスター選出が相応しい。勝率4割のままであれば、チームから2人がオールスターに選ばれるべきではない。

ドレイモンド・グリーン(ウォリアーズ)

ロスターカテゴリー: フォワード

プラス面: 得点こそ平均10.0だが、自らの得点機会を犠牲にしてでもチームを優先している。7.3リバウンド、7.1アシストというスタッツが、得点をカバーしている。

マイナス面: 3P成功率33.3%は低い。NBAスタッツによれば、今季ゴールから4フィート(約1.21m)以内で放ったショットの内65.5%はマークがついていない状態なため、効率が悪い。

選出される可能性: 今のところ選出される可能性は高い。しかし、ライバルのバトラー、ジョージ、マルク・ガソルらが個人スタッツを上げる、もしくは彼らのチームの戦績が上向かない限り、グリーンの選出は固い。

marc Gasol

マルク・ガソル(グリズリーズ)

ロスターカテゴリー: フォワード

プラス面: 32歳になった今もトップレベルで活躍し、今季は平均18.9得点、9.0リバウンド、4.2アシストを記録。これは、オールスターに選出された直近3シーズンと同等か、それ以上の数字だ。

マイナス面: 昨季よりも3P試投数(4.3本)を増やしているが、成功率は32.6%しかない。『Basketball-reference.com』によれば、3Pの不調がショット全体にも影響を与え、ゴールから3~10フィート(約0.9~3m)でのショット成功率は39.2%、10~16フィート(約3~4.9m)での成功率は39.0%、16フィート(約4.9m)から3Pラインまでの成功率は34.6%としている。

選出される可能性: 選出される可能性は低い。ガソルのショット不調がグリズリーズの不振に繋がっている。

クリント・カペラ(ロケッツ)

ロスターカテゴリー: フォワード

プラス面: ウェスト首位のロケッツからオールスターに選出されるのは、おそらくジェームズ・ハーデンのみ。エリック・ゴードン、クリス・ポールらが選出される可能性は低い。可能性があるとすれば、今季平均13.5得点、11.4リバウンド、リーグ最多となるエフェクティブ・フィールドゴール成功率(3Pを加味したFG成功率)67.0%を記録しているカペラのみだ。

マイナス面: ロケッツでのオフェンスの役割は極めて限定的で、ハーデンかポールがチャンスを作ったときに限られる。放ったショットの内35.5%がダンクで、81%がゴールから3フィート(約0.9m)以内から放たれたものだ。

選出される可能性: 本来なら、ウェスト首位のロケッツからは2選手がオールスターに選出されるべき。ポールが成績を上げ、ゴードンのショット成功率が改善すれば候補になるだろう。現時点では、ワイルドカードながらカペラがハーデンに次ぐ最有力候補だ。


総括

ワイルドカードの中から誰が選出されるかは、そのときの状況による。リラードはバトラーより高く評価されるだろうか? グリーンの守備とオールラウンド型のプレイによる評価は貯金になっているだろうか? サンダーの成績不振がジョージを落選に追いやるだろうか? 好調ロケッツからはワイルドカードのカペラが選出されるだろうか? 今後の成績次第で事態は変わるだろうが、現時点での予想は以下の通りだ。

先発

G ジェームズ・ハーデン(ロケッツ)
G ステフィン・カリー(ウォリアーズ)
F アンソニー・デイビス(ペリカンズ)
F ケビン・デュラント(ウォリアーズ)
F カール・アンソニー・タウンズ(ティンバーウルブズ)

リザーブ

G ラッセル・ウェストブルック(サンダー)
G クレイ・トンプソン(ウォリアーズ)
F デマーカス・カズンズ(ペリカンズ)
F ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ)
F ラマーカス・オルドリッジ(スパーズ)

ワイルドカード

G デイミアン・リラード(ブレイザーズ)
F ドレイモンド・グリーン(ウォリアーズ)

原文:NBA All-Star Game 2018: Projecting starters, reserves in battle for final Western Conference spots by Sean Deveney/Sporting News(抄訳)

※データは現地12月2日時点。


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