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[インタビュー]ブランドン・イングラム「もっとプレイしたいけど、これがプロセス」(デイビッド・オルドリッジ)

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ロサンゼルス・レイカーズでプレイする19歳のブランドン・イングラムは、非常に穏やかに話す男だ。現在彼が使用しているロッカーの前の持ち主、コービー・ブライアントとは大違いである。

2016年のドラフトで2位指名されただけに、イングラムはレイカーズ復活に向けて大きな期待を寄せられている。だが、彼はマジシャンではない。レイカーズは現在、16勝30敗だ。イングラムはいくつかの試合で先発出場したが、大半はベンチスタートに終わっている。

彼に求められているのは得点ではない。就任1年目のルーク・ウォルトン・ヘッドコーチがむしろ求めているのは、セカンドユニットのけん引役となることだ。彼は今、学んでいる。平均で8.1得点、4.1リバウンド、そして3ポイントショット成功率は29%にとどまっているが、ポイントは数字ではない。プレイなのだ。

イングラムはその体躯からケビン・デュラントと比較されることが多い。だが、デュラントとイングラムの似ている点は、ブライアン・キーフェの存在だ。レイカーズのアシスタントコーチは、オクラホマシティ・サンダーでデュラントも育てた。

イングラムはデュラントではなく、コービーでもない。だが、彼がこれからどうなるかは、レイカーズのファンフォーラムで話題となっている。

――ドラフト順位が高かったことで熱も高まります。どうやって、あらゆる人からいろいろと注目されても我を見失わないようにしていますか?

地に足をつけるだけさ。そのために良い助言をくれる人たちが周囲にいるかどうかだね。ハードワークして、誰も見ていなくても仕事をする。これがひとつのプロセスだと知ることだ。すべては適切なタイミングで訪れてくれる。

――飲み込まれてしまうから、ロスらしい生活をしないようにしているということでしょうか。

そのとおりだね。周囲の人たちが自分を正しい場所にいさせてくれ、やるべきことをやらせてくれるんだ。僕は自分がいるべき場所にいるだけだよ。そして自分がここまでやってこられた理由を理解し、それを続けるだけだ。

――試合が始まってからベンチで注意していることは?

試合展開だね。プッシュすべきペースで、自分たちのプレイがスローだったら、コートにいる自分とどういうペースでプレイするかを想像する。

――試合に出ていることに慣れていたでしょうが、そう簡単ではない今の状況にどう適応しているのですか。

もちろん、違いはある。ベンチに座って見るだけだ。でも、今は学んでいるところだよ。かなり速く成長しているし、どういう違いがあるかを学んでいる。もちろん、もっとプレイしたいけど、これはプロセスなんだ。チームメイトたちや他チームの選手たちから学ぶことが助けになると分かっている。

――コーチからベンチスタートを望んでいると言われたときの反応は?

難しいことではなかった。僕はコーチが望むことをなんでもやる。彼らがドラフトで指名してくれたんだ。僕に何かがあると彼らは見ているんだよ。だから、毎日練習し、できる限りのハードワークをし、コーチから求められることやそれ以上をやるのが大事なんだ。コーチは僕の反応を見たかったんだと思う。もちろん、僕も彼に自分の良いところを見せたかった。

――でも、家族や友人から「どうしてもっとプレイできず、スターターになれないんだ?」と言われる選手もたくさんいます。どうやって自分は大丈夫だと伝えるのですか。

成長ぶりを見せるだけさ。コーチの言うことを聞くだけだよ。僕の周囲の人たちはみんな、コーチが僕の成長を望んでいることを知っていると思う。だから、すべて大丈夫だと伝えるだけさ。彼らが僕を指名したのには理由がある。GMがコーチを信頼しているんだ。僕らはコーチが何を言っても彼についていく。

――デュラントがNBA入りしたばかりのころ、彼を指導したキーフェも、今のあなたのプレイ時間についても賛成なのですか?

そのとおりさ。毎日彼と仕事ができるのは、長期的に助けになると思う。自信を身につけ、コートで落ち着けるようになる。ここ数試合ではそれができ、自分のプレイができた。

――感覚がつかめてきていると?

そうなんだ。すべてはメンタルだよ。大きな視野で見て、言われたことを考える。すべてがより簡単になるんだ。もちろん、僕は座って話を聞き、自分のメンタリティーに組み込んでいく。

――肉体の成長についてはどうでしょうか。体重というより、いかにより強くなるかということだと思うのですが。

毎日強くなっているよ。毎日取り組んでいるけど、夏が大きかったね。自分の体がどんどん強くなっていると感じている。ここまではうまくいっているよ。大きくなるというより、強くなるということだと思う。このリーグで、ああいうぶつかり合いに適応するということだ。

――まだやったことがなく、やってみたいと思うロスらしいことは?

家族をディズニーランドに連れていくことかな。

――自分のロッカーを誰が使っていたのかは聞きました?

じつは、先週か今週、彼に連絡してみようとしていたんだ。彼のメンタリティーを少し知るためにね。自分との闘いや、リーグで自信を深めていくということだ。まだ連絡できていないけど、するつもりだよ。

原文:Morning Tip Q&A: Brandon Ingram by David Aldridge/NBA.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ