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球団史に残るシーズンを送りながら、残酷な結果を突き付けられたホークス

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アトランタ・ホークスが、NBA史上初の1か月無敗をマークしたのは、今年の1月だった。同月に記録した17勝0敗を含め、一時33勝2敗という絶大な安定感でイースタン・カンファレンスを1位で勝ち抜いたチームは、近年では見られない熱量と興奮をファンに与える存在だった。

GMのダニー・フェリーによる人種差別メールが明るみとなり、球団のイメージが損なわれた昨年のオフシーズンだったが、レギュラーシーズン開幕後から好調を維持したチームにより、すぐにマイナスイメージは払拭された。勝率5割を超える13チームとの対戦成績で21勝12敗、攻守ともにリーグトップ10以内に入ったホークスへの期待は大きく膨らんでいたものの、クリーブランド・キャバリアーズの前に涙をのんだ。年間60勝以上をあげたチームとしては、1998年のロサンゼルス・レイカーズ以来初となる、プレーオフでスウィープ負け(全敗でシリーズ敗退)という汚点とともに――。

キャブズとのカンファレンス決勝でカイル・コーバーを失ったのは、大きな痛手だった。ポール・ミルサップも、4月上旬に右肩を痛めてからシュートタッチが戻らず、デマーレ・キャロルもキャブズとの第1戦でひざを負傷。タボ・セフォローシャにいたっては、4月にニューヨークのナイトクラブでトラブルに巻き込まれた挙句に足を骨折し、プレーオフが始まる前に今季を終えた。

ケチのつき始めは、負傷者だけではない。イースタン・カンファレンス1回戦では、シーズン38勝でなんとかプレーオフに滑り込んだブルックリン・ネッツに2敗を喫し、カンファレンス準決勝では、ジョン・ウォール不在のワシントン・ウィザーズに苦しめられた。とはいえ、イースト第1シードのチームが、カンファレンス決勝でレブロン・ジェイムズ率いるキャブズに圧倒され、1勝もできずに姿を消すことになろうとは、誰が想像しただろうか。

それでもホークスの自信は揺らいでいない。ポイントガードのジェフ・ティーグをはじめとする選手たちやマイク・ブデンホルザーHCは、今のメンバー、システムで成功を収められると信じている。これから2014-15シーズンの総括をすることになるだろうが、おそらく、大規模なチーム改革は行なわないだろう。今夏フリーエージェントになるキャロルとミルサップらと大型契約を結び、さらにチームケミストリーを高める方針を貫くはずだ。

「素晴らしいグループ」と、現在のチームを称賛するブデンホルザーHCの言葉を証明するには、来季結果を残すしかない。

原文:Historic season comes to an ugly end for Hawks by John Schuhmann /NBA.com

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