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マブス、20年目を迎えるダーク・ノビツキーの出場時間を今季も制限する意向

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けがに苦しみ2016-17シーズンは54試合の出場に終わったダーク・ノビツキーは、再びエリートレベルの状態を取り戻そうとしている。しかし、オールスター13回選出を誇るノビツキーがキャリア20年目となる今季を無傷で過ごすには、マブスのコーチングスタッフが出場時間を制限しなければならないかもしれない。

ノビツキーは、昨季を通じて右アキレス腱の張りに苦しみながらも、平均14.2得点、6.5リバウンド、1.5アシスト、フィールドゴール成功率43.7%、3ポイントショット成功率37.8%を記録。だが出場時間は1年目以降としては最短となる26.4分に終わった。ノビツキーの出場時間について、リック・カーライル・ヘッドコーチは、82試合という長丁場を乗り気らせるため、またプレイオフに向け温存するため、特にシーズン序盤戦で出場時間を抑える可能性を示唆している。

昨季中ノビツキーの出場時間について聞かれたカーライルHCは「彼の出場時間を記録しておく必要がある」と答えた。

「20分台がちょうど良いかもしれない。そういう意味でも1試合26分というのは妥当なところだ。難しいのは、あまりにも出場時間が少ないと彼は試合の流れを掴めない。彼はリズムと流れを重視する選手だからね。今後トランジションを続けることに不安は一切ない。それでも彼への負担を少し軽くしようと考えている。うちのロスターは選手層が厚い。才能ある選手が多く揃っている。得点力がある選手も多い。チームのシュート力は、多くの面で以前よりレベルが上がっている。何の問題もない」。

ノビツキーは2008-09シーズンに1試合平均37.7分出場したが、それから徐々に出場時間が減り始め、2013-14シーズンには32.9分まで減少した。カーライルHCは、ノビツキーが77試合に出場した2014-15シーズンに同選手の出場時間を新人時代以降としては初めて30分未満の29.6分に抑えた。75試合に出場した2015-16シーズンには再び31.5分に増えたが、開幕からの30試合中25試合をけがで欠場した昨季を踏まえ、ノビツキー本人は、今季はコンディションをフレッシュな状態に保つため、カーライルHCとコーチングスタッフが出場時間を抑えるようになると見ている。

ノビツキーはキャリア19年で1試合平均34.9分という出場時間を記録している。2007年にシーズンMVPを受賞し、優勝した2011年のNBAファイナルでMVPに輝いたノビツキーは、レギュラーシーズンの合計出場試合数で歴代7位(1,394試合)、合計出場分数で同6位(4万8,698分)の数字を残している。昨季NBA史上6人目となる通算3万得点を達成したノビツキーは、歴代最多得点ランキング5位のウィルト・チェンバレン(3万1,419得点)の記録まであと1,159得点に迫っている。だが39歳のノビツキーは、個人記録のために出場時間を求めることはしないと話している。

今季の出場時間について聞かれたノビツキーは「記録については考えていないんだ。それはコーチたち次第」と答えた。

「どのくらいの出場時間になったとしても対応できる準備をするだけ。出場時間が長くなる試合もあるだろうけれど、2日続けての連戦でどうなるかはわからない。それでも休養日は設けられるだろうね。どういうシーズンになるかは、蓋を開けてみないとわからないよ。ただ、コートに出たら効果的なプレイをしたいと思っている」。

原文:Mavs will monitor Dirk Nowitzki’s minutes closely in ’17-18 to preserve him throughout 20th season by Earl K. Sneed/Mavericks.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ