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L・ジェイムズ、追い込まれても重圧は感じていない?

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クリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェイムズは、ゴールデンステイト・ウォリアーズとのNBAファイナル第4戦を終え、シリーズ2勝2敗となった際、マイアミ・ヒートに所属していた3年前のイースタン・カンファレンス決勝で、ボストン・セルティックスに2勝3敗と勝ち越されたときの方が、より重圧を感じたと語った。

このとき、ジェイムズは「ウォリアーズとの第5戦は、セルティックスとの第6戦に向かうときほどのビッグマッチじゃない。ボストンのアリーナでは何度か負けていたし、当時のヒートはボストンでの(その年の)プレーオフで勝てていなかった。今もかなりの試練だけどね」と述べている。

その2012年のセルティックスとの第6戦で、ジェイムズは45得点、15リバウンドを記録。ヒートは逆転でセルティックスを沈め、連覇を飾ることとなった。

ジェイムズはウォリアーズとの第5戦でも、40得点、14リバウンド、11アシストとシリーズ2度目のトリプルダブルを記録した。だが、結果は3年前と異なり、キャブズはウォリアーズに91-104と敗北。シリーズで2勝3敗と追い込まれた。

ジェイムズ自身は見事な活躍で、シリーズMVPに選ばれる可能性もある。ファイナルで敗れたチームからMVPが選出されたら、1969年のロサンゼルス・レイカーズのジェリー・ウェスト以来、史上2人目のことだ。

第4戦終了時に重圧を感じていなかったジェイムズも、今ではそのプレッシャーを感じているだろう。3年前はドウェイン・ウェイドやクリス・ボッシュがいた。だが、今の彼のそばにいるのは、トリスタン・トンプソンや、ポストシーズンに入るまでベンチ要員だったマシュー・デラベドバだ。

それでも、ジェイムズは第5戦終了後、「自信を感じている。自分は世界最高の選手だからだ」と強調した。「シンプルなことさ」と。

第4戦で20得点に終わったジェイムズだが、第5戦では前述のとおりの活躍を見せた。だが、キャブズの中で彼はますます孤独になっている。第4クォーターまでキャブズの大半の選手は消えていた。ジェイムズが同クォーターだけで16得点を記録したのに対し、チームはわずか8得点に終わっている。

前半だけで14得点を記録したJ.R.・スミスだが、後半は無得点。キャブズのベンチメンバーも後半を通じて無得点だった。デラベドバ、ジェイムズ・ジョーンズ、イマン・シャンパートの3人も15得点にとどまっている。

シリーズはいよいよ大詰めとなり、ウォリアーズには2度のチャンスがある。ジェイムズはそれを独力で止めなければいけない。それも、2度もだ。もちろん、彼は以前から重圧を知っている。だが、これほどではないはずだ。

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