NBA

[三尾圭フォトリポート第4回] 緑色の靴を履いたCP3 ~意外と多いNBAの特別シューズ着用可能日~

Sporting News Logo

現地3月17日に行われたクリッパーズ対ホーネッツ戦で、クリッパーズのクリス・ポールは緑色の靴を履いてプレーした。

NBAで「緑」と言えば、大半の人がセルティックスを思い浮かべるだろう。赤、青、白を貴重とするクリッパーズとは無縁の色である。

ポールはジョーダンブランドと契約しており、この試合で履いた緑の靴もジョーダンブランドが制作する自身のシグネチャーモデルだった。

有名なエピソードだが、エア・ジョーダンが爆発的な人気商品となったのは、マイケル・ジョーダンが新人の年に履いた赤と黒のエア・ジョーダン1を当時のNBAコミッショナーだったデイビッド・スターンが「白が少ない」として着用を禁止したにもかかわらず、ナイキが毎試合5000ドルの罰金を払い続けて、ジョーダンが着用し続けたからにほかならない。

NBA国際広報部によると、今でもNBAは原則的に白、黒、グレー及びチームカラー以外のシューズ着用を認めていないという。だが、緑のエア・ジョーダンを履いたポールは、31年前のジョーダンとナイキのようにリーグに罰金を払う必要はなかった。

なぜなら、NBAは祝日やイベント日のような特別な日に限って、特別カラー仕様のシューズ着用を認めているからだ。Solecollector.comによると、NBAがカラフルシューズの着用を認めている「特別な日」は以下だという。「特別な日」が意外にも多いことに驚くのではないだろうか(日付はすべて現地時間)。

◎開幕戦:ディフェンディング・チャンピオンはゴールドのシューズ着用が認められている。

◎ハロウィン(10月31日)

◎ベテランズ・デイ(復員軍人の日、11月11日)

◎クリスマス(12月25日)

◎マーティン・ルーサー・キングJr.デイ(1月第3月曜日)

◎NBA FITウィーク(健康週間、1月21~29日)

◎ブラック・ヒストリー・マンス(黒人歴史月間、2月)

◎グラミー賞(2月2日)

◎NBAオールスターゲーム

◎マルディグラ(※移動祝祭日。2015年は2月17日)

◎チャイニーズ・ニューイヤー(中国暦の旧正月。2015年は2月19日)

◎アカデミー賞(2月22日)

◎ヒスパニック/ラテン期間(3月上旬)

◎セント・パトリック・デイ(3月17日)

◎NBA環境保護週間(3月22~29日)

◎自閉症啓発デイ(4月2日)

◎イースター(復活祭、4月5日)

◎NBAファイナル

これらの「特別な日」には、その記念日をテーマにした靴の着用が認められているという。

アイルランドにキリスト教を広めた聖パトリックの命日を祝うセント・パトリック・デイ3月17日は、アメリカ中の人が緑色の服を着用する祭日で、CP3も緑色のシューズを履き、クリッパーズの選手たちは緑色のTシャツを着用した。

黒人歴史月間である2月は、黒人選手が多いNBAなだけに1カ月丸々黒人の歴史を振り返り、黒人指導者だったマーティン・ルーサー・キングJr.牧師の誕生日も祝う。また、中国暦の旧正月である春節をNBAが祝うのは、巨大な中国マーケットを意識してのこと。ヒューストン・ロケッツやゴールデンステイト・ウォリアーズは、漢字入りの特別ユニフォームを着用して試合をした。

グラミー賞のときは、ナイキがレブロン・ジェイムズとカイリー・アービングのためにグラミー賞をモチーフにしたシューズを作成したが、試合では履かれなかった。

近く訪れる「特別な日」は、3月22日から始まるNBA環境保護週間(グリーン・ウィーク)と4月2日の世界自閉症啓発デイ。テーマカラーである緑(環境保護週間)やブルー(自閉症啓発デイ)の靴を履く選手を探してみよう。

文・写真:三尾圭
取材:現地3月17日 ステイプルズ・センター/ロサンゼルス

[バックナンバー]

[三尾圭フォトリポート第3回] "米国で最も忙しいアリーナ"ステイプルズ・センターのフロア張り替え作業

[三尾圭フォトリポート第2回] レブロン流リーダー論 ~MSGで感じた"選ばれし者"のリーダーシップ~

[三尾圭フォトリポート第1回] アービングがウォールとのPG対決を制して、キャブズが4位に浮上

著者