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[三尾圭フォトリポート第3回] "米国で最も忙しいアリーナ"ステイプルズ・センターのフロア張り替え作業

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ロサンゼルスにあるステイプルズ・センターは、アメリカで最も忙しいアリーナといっても過言ではない。

他の都市にもNBAとNHLのチームがアリーナを共用するケースは多いが、ステイプルズ・センターはNBAの2チームがホームアリーナとして使用する。NBAとNHLのシーズンは重なるので、週末は昼と夜に2つのイベントが行なわれることも珍しくはない。

ステイプルズ・センターの横をロサンゼルス・マラソンのランナーたちが駆け抜けていった3月15日も、ダブルヘッダーが開催された。

昼の12時半からはプレーオフでのホームコート・アドバンテージ獲得を狙うクリッパーズが、激しい順位争いを繰り広げるヒューストン・ロケッツを迎え入れ、夜6時半からはウェストで下から2番目のレイカーズがイースト首位を独走するアトランタ・ホークスと対戦した。

クリッパーズ戦が終わったのは午後3時過ぎで、試合が終わった直後には35人のコンバージョン・クルーがコートに現れ、クリッパーズのコートを分解し始めた。

コートは220のピースに分解され、フォークリフトでアリーナ裏の通路奥にある倉庫へと運ばれる。そして、クリッパーズのコートがなくなると、今度は倉庫からレイカーズのコートが運び込まれ、床に敷かれていく。

クリッパーズとレイカーズがそれぞれ独自のコートを使用しているのはNBAファンならばよく知っているだろうが、実は、ゴールやオフィシャルテーブルもチーム独自のものを使うので、これらも交換される。

また、コンバージョン・クルーがコートを入れ替えている間に、100人以上の清掃係が客席やアリーナ内を掃除して、アリーナ内外の壁に飾られたバナーの張り替え作業も行なわれる。

さらには、クリッパーズとレイカーズのホームゲームでは照明も異なり、両チームはまったく違う照明セットを使うので、床の張り替え作業の最中にライティングも変更されるのだ。これらの作業に要する時間は約90分である。

このフロア・コンバージョンの様子を、1600枚の写真を使ったタイムラプス映像でご覧いただきたい。普段は見ることのできない試合会場の裏側を感じることができるのではないだろうか。

文・写真・動画:三尾圭
取材:現地3月15日 ステイプルズ・センター/ロサンゼルス

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