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ケビン・デュラント、昨夏の決断は「100%正しかった」

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ゴールデンステイト・ウォリアーズのオールスターフォワードであるケビン・デュラントは、自身が昨夏のオフシーズンに下した決断を巡って、ネット上で大騒ぎになったことを理解している。フリーエージェントとしてオクラホマシティ・サンダーを去り、ウォリアーズに移籍したことで多くの人からあらゆる感情が吹き荒れた。

しかしデュラントはサンアントニオ・スパーズとのウェスタン・カンファレンス決勝第4戦を前に、その決断について何も後悔していないと語っている。ウォリアーズがスパーズに勝利したことで、デュラントは2012年のオクラホマシティ在籍時以来となるNBAファイナル進出を果たした。『The Undefeated』のマーク・J・スピアーズ記者とのインタビューで、デュラントはゴールデンステイトへの移籍、2012年のファイナル進出などについて語った。


2014年度のMVPに輝いているケビン・デュラントは、オクラホマシティ・サンダーで過ごした9年間に感謝をしつつも、昨年のオフシーズンにウォリアーズへと移籍したことを何も後悔をしていない。

「勝とうが負けようが、自分は100%正しい決断をしたよ。ここが自分のいるべき場所だと感じている。ここにくるまでにやってきたこと全てに感謝している。でも今自分はここにいて、自分にとって素晴らしい居場所だと感じている。僕の人生、この段階ではここが自分のいるべき場所なんだ。人生の試練を全て乗り越えながら進んでいる。一歩一歩を楽しんでいるよ」。

スパーズとの第3戦で、デュラントが第3Qに19得点あげた際、デュラント・カンパニーでデュラントのマネージャーを務めるリッチ・クライマンはこうツイートした。

「たまにみんな忘れていたんじゃないかって思う」。

クライマンは何についてツイートしていたのだろうか? デュラントはこう説明した。

「彼は雑音にも敏感なんだ。全部聞いている。ツイッターやメディアなんかで言われていることを全て把握しているんだ。あまり見ないようにするよう伝えたこともある。(ESPN局の)『ファースト・テイク』やそういった番組を全部見ている。見るなって言っているんだけど、彼はそれを見て傷つくんだ。彼は僕の兄弟だ。僕の名前がベストプレイヤーの議論なんかで出てこなかったり、僕があまり評価されていないと彼は傷つくみたいだね。いつも自分を守ってくれている。僕の能力を信頼してくれている。他の友人と同様に、僕のことを常に守ってくれ、100%サポートしてくれるんだ」。

しかし、もしファイナルで結果を出したとしても、デュラントは自分に対するアンチからの悲観論はなくならないだろうと考えている。

「彼らはずっと言い続けるよ。自分が何をしようと、全ての人を喜ばせることなんてできない。たくさんの支持を得ていることは間違いないよ。本当に多くがサポートしてくれている。でもどんなことであろうと、絶対に誰かしらは不満を持ったり評価をしなかったりする。人生とはそういうものだ。全員が100%、全てのことに対して喜ぶということはあり得ない。
反対する人は誰かしらいる。評価しない人も誰かしらいる。それも人生の一部なんだ。お互いのために、友人や家族のために何かしたいと思ったとき、それが最も純粋な行動だ」。

――来シーズンもウォリアーズでプレイしていますか?(※デュラントは来シーズン、ウォリアーズと2770万ドルのプレイヤーオプションを保持している)

ああ。ここが大好きだ。チームメイトが大好きだ。この街(オークランド)が大好きだ。この組織が大好きだ。ここが大好きだ。他所に行く予定はないよ。

――2012年NBAファイナルの思い出は?

2012年にチームとして勝ち上がったとき、自分たちの時が来たって感じたんだ。僕らはその瞬間を掴み取りたかった。それにふさわしいと感じていた。とにかくとても特別な時間だった。

――サンダーからライバルチームであるゴールデンステイトに移籍したことで、SNSやスポーツメディアから受けた批判についてどう感じていますか?

どちらかというと困惑していた。僕の決断や、僕がどういう人間か、思っていることは言えばいいと思う。一番大事なのは行間を読むこと、つまり真意だけだ。僕はゲームをリスペクトしている。努力している。チームメイトをリスペクトしている。バスケットボールというスポーツの競争性をリスペクトしている。それらが行間にあることだ。僕は正しいプレイをし、自分自身に正直にいようとしている。しかしそういったことよりも、毎日の出来事に対してツイッターとかでどういう反応があったかが大切とされていることに困惑している。一番大切なものから離れてしまっていると思うんだ。あのボールとバスケット、そしてその行間からね。

経験したことのない人に理解しろとは思わない。NBAの試合でコートにいるということがどういうことかわからないから、好き勝手言える。それかほかにやることがないんだろうね。それを責めるつもりはないよ。だから怒りもない。

行間を無視しながらも専門家とされている人たちとは一度話してみたいものだよ。このレベルまで到達することの大変さを理解してくれているメディア業界の人はたくさんいて、そういう人たちのことはとてもリスペクトしている。だからこそ、いくつかのメディアがバスケットボールについてではなく、その周りにある物語やゴシップばかり取り上げることに困惑しているんだ。それが一番困惑していることだね。

原文: Kevin Durant says he made '100 percent correct decision' last summer by NBA.com


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ