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渡邊雄太がペイサーズのワークアウトに参加

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渡邊雄太という名前は、アメリカでは聞き慣れない名前だ。だが、熱烈なアメリカ大学バスケットボールファンならば、ジョージ・ワシントン大学に4年在籍した身長6フィート9インチ(※)のガードについて知っているのではないだろうか。

※約206cm。NBAグローバルキャンプ2018の身体測定時の記録でシューズ着用時の身長(裸足だと6フィート8インチ=約203cm)。日本バスケットボール協会の公式資料では203cmとなっている。

ジョージ・ワシントン大は、アトランティック10カンファレンスの5位以上でシーズンを終えたことはない。それでも渡邊は、母国日本で注目を集めている存在だ。"The Chosen One"(選ばれし者)というニックネームが、彼に対する注目度の高さを示している。

先月、ワシントン・ウィザーズのドラフト前ワークアウトに参加した際、日本から取材に来た数名のリポーターが、彼の一挙手一投足に目を凝らした。渡邊は、2004年にフェニックス・サンズに所属した田臥勇太(現Bリーグ 栃木ブレックス)以来となる、日本人史上2人目のNBA選手になることを目標に掲げている。

6月13日(日本時間14日)にインディアナ・ペイサーズとのドラフト前ワークアウトに参加した渡邊は「(日本の)多くの人が自分のことを気にかけてくれています。皆さんを喜ばせたいですね」と答えた。

おそらく渡邊は、21日(同22日)に開催されるNBAドラフト2018の1巡目に指名されることはないものの、NBA選手になれるだけの肉体的なツールに恵まれている。

先日イタリアで開催されたNBAグローバルキャンプ2018に参加した渡邊は、身長6フィート9インチ(約206cm)、ウィングスパン(両腕を横に広げたときの幅)は6フィート10インチ(約208cm)と計測され、垂直跳びは36.5インチ(約92.7cm)を記録した。

大学時代の渡邊は主にガードのポジションでプレイし、シニア(4年)のシーズンでは平均16.3得点、6.1リバウンド、1.6アシスト、1.6ブロック、3ポイントショット成功率36.4%、フリースロー成功率80.7%という成績を残した。

サイズと身体能力を生かし、渡邊は4年生のシーズンにアトランティック10の年間最優秀守備選手賞に選出された。

自身の長所について、渡邊は「攻守両面での万能性です」と言う。

「ドリブルも、シュートも、パスもできます。守備では1番から4番まで守れます」。

本人は、NBAレベルで出場時間を得るには肉体強化が必要と認めている。NBAグローバルキャンプ時の体重は、191.8ポンド(約87kg)だった。

2016年には夏季オリンピック予選に日本代表としても出場するなど、ナショナルチームでの経験もある渡邊は、4年前に渡米し、アメリカの大学に進学するという大きな決断を下した。ジョージ・ワシントン大によれば、渡邊はNCAAディビジョン1の男子バスケットボール部に所属した史上4人目の日本人選手だという(ほかの3人は高橋マイケル、松井啓十郎、伊藤大司)。

渡邊は「アメリカに来たときは、英語がまったく話せませんでした。それは自分にとってチャレンジでしたけれど、この4年間は楽しく過ごせました。選手としても、人間としても、成長できたと思っています」と話す。

NCAAでの試合を通してNBAでプレイする準備を進めてきた渡邊は、コービー・ブライアントを憧れの選手の一人に挙げている。

「NBAは子供の頃からの夢です。それを叶えるために必要なことならなんでもやります。あとは、どうなるか見てみよう、という感じですね」。

原文:Japan Watching as Watanabe Chases NBA Dream by Wheat Hotchkiss/Pacers.com(抄訳)

Photo by Pacers.com


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NBA Japan Photo

NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ