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[インタビュー]クリス・ポール「ドリブルしているときは踊っているような感覚」

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1月4日(日本時間5日)、ロサンゼルス・クリッパーズのクリス・ポールが中国のソーシャル・ネットワーキング・サービス『Weibo』のNBAアカウント上で行なわれた国際オールスターチャットに参加し、ファンから寄せられた様々な質問に答えた。


――ロッカーに最後に入るとダンスをしなければいけないの?

そうなんだ。最後にロッカーに入ると、ダンスをしないといけないんだよ! ロード遠征のときだったかな、たしか、3試合連続してダンスさせられたよ。皆が楽しみにしていることでね……。一番面白いのはJ.J.・レディックかな。僕たちのゴールは、まだやっていない選手を引き込むこと。つまり、ブレイク(グリフィン)、ポール(ピアース)、パブロ・プリジオーニだね。

――あなたのダンクを見たCP4(息子)の反応は?

試合が終わってすぐ息子に電話をして、(ダンクを)見たか聞いたよ。そうしたら凄く興奮していた。息子は、「パパ、1回だけじゃなくて2回もダンクしたね」と言っていたよ。試合に向かう前、息子にハグをしたら、「パパはダンクできるの? できるの?」と聞かれたんだよ。だから息子には、いつもYouTubeの動画を送っている。

――あなたはNBAベストのポイントガードだと思う。最近はステフ(カリー)と比較されているけれど、そのことについてはどう思っている?

素晴らしいね。僕なら、ステフと自分とを比較しないよ。彼のようにシュートを決められないからね。守備で対応するすべての選手を思い浮かべてみても、彼のようにシュートを決める選手はほかに見たことがない。

――格好良い髭だね! あなたのような髭にするには、何をすれば良い?

辛抱強く待つことさ! 長い間、髭が繋がるように生えなかったんだ。祈るような気持ちだったよ。それから、植物に水をやるように、顔に水をかけていた。

――これから試験を受けるところだけれど、先生がまだ配っていないので質問。NBAで最高のポイントガードは誰?

試験がんばれよ! 君の成績を僕の責任しないでくれよな! 難しい質問だね……PGというポジションは、現代のNBAでは非常に大きな役割なんだ。皆、それぞれの強みを持っている。ステフ、ラッセル・ウェストブルックも凄い選手だし、あまり注目されていないけれど、(カイル)ラウリーやマイク・コンリーも優秀なPGだよ。

――ドウェイン・ウェイドとは仲が良いようだけれど、彼との交流はどういう感じ?

いつも楽しくやっているよ。Dウェイドは、僕がNBAに入ってから兄貴のような存在。彼や、メロ(カーメロ・アンソニー)、レブロン(ジェームズ)とは、だいたい毎日のように話している。たくさんの共通点がある連中と、兄弟のような関係を築けるのは楽しいよ。

――偉大なリーダーになるために、どういうことに取り組んでいる?

僕にとってリーダーとは、例を示して引っ張る存在なんだ。誰よりも激しく競い合って、誰よりもハードに練習する。僕は完璧主義者みたいなもので、良いパサーになりたいと思っている。以前、(アメリカンフットボールの)クォーターバックとしてプレイした経験が役立っているよ。大事な要素の1つは、ディテールにこだわること。J.J.・レディックがスクリーンから3ポイントシュートを打つ場合は、彼の手のどの部分にパスを届ければ良いかに意識を集中させている。彼がシュートを決めるとの同じくらい、僕にとっては重要なんだ。

――ブレイクとディアンドレ(ジョーダン)では、どちらのほうがダンクが上手い? 両選手が攻撃体勢に入っていたら、どちらにパスを出す?

誰よりもパワーと勘に優れているのはブレイクかな。アリーナの中にロブを上げておきさえすれば、彼らはそれを掴んでダンクを決めてくれる。DJ(ジョーダン)はまさしくそういう選手だね。皆はDJの身長が211cmあることや、高い身体能力の持ち主であることを忘れているんじゃないかな。

――学生時代は試験が怖かった? 数学は嫌いだった?

試験は怖かったね。でも、数学は大好きだったよ! 教科としての英語は1番の得意科目ではなかったね。でも、数学に関しては、計算問題を出してくれれば、いつだって答えを出してみせるよ。

――子供の頃に好きだった選手、チームは?

子供の頃好きだったのはMJ(マイケル・ジョーダン)。その頃よりも年を重ねて、NBAでプレイしている今は、ティム・ダンカンがお気に入りの選手かな。彼のことはよく知っているけれど、いまだに良いプレイを毎シーズン続けているからね。子供の頃に好きだったチームは、(シカゴ)ブルズだね。アレン・アイバーソンも好きだったよ。高校の頃、髪を編んでブレイズにして学校に行ったこともあった。家に帰ったら、父に髪を解くように言われたよ。

――コービー(ブライアント)と、クリス・ウー(Kris Wu)についてどう思う?

クリスは素晴らしいね。彼のやること全ての大ファンだよ。コービーは、コービーさ。彼の引退は、本当に寂しい。今季は僕にとってNBAでの11年目で、これまでに見てきた選手たちが引退し始めている。現実に、いつかは誰にでも起こることとして理解する時期なのだと思う。選手、ファンがそのことに気がついているか、そうではないかは別にしても、NBAとバスケットボールという競技が、彼の引退を寂しく思うようになるさ。

――どうやってボールハンドリングを上達させている?

今もやっているボールハンドリングの多くは、子供の頃にYMCAでプレイして教わったものだ。いつも新しいことを練習していたね。自然に反応するような感じかな。僕は格闘技には詳しくないけれど、MMA(総合格闘技)では、相手がパンチを打ってきたらとっさに応戦して反応すると聞いた。コートでドリブルしているときは踊っているような感覚で、相手が何をしてきても反応できる。反復練習のようにボールハンドリングを練習しているよ。できるだけハードにドリブルに取り組んでいる。ときどきボールを失うけれど、試合中は自分が支配している感覚になる。リーグで11年プレイして最高と思うことの1つは、ようやくできるようになった技術があって、実戦で使えるようになったこと。パスをするフェイクを入れて、スピンバックドリブルという動きとかね。

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ