5月4日(日本時間5日)、マイアミ・ヒートとクリス・ボッシュは、同選手が2016 プレイオフ残り試合を全休することを発表した。
ヒートとボッシュの共同声明は、以下の通り。
マイアミ・ヒートとクリス・ボッシュは、クリスが2016 NBA プレイオフ残り試合を全休することを発表致します。
今回の決定に至るまで、球団、クリス本人、医師、メディカルチームが共に努力してきました。今後も、できる限り早く、クリスが再びバスケットボールをプレイできるように努力していきます。
今季のオールスターブレイク前の時点でチーム最多の1試合平均19.1得点を記録していたボッシュは、トロントで開催されたオールスターゲームに出場予定だった。現地にも入り、メディアデイにも姿を見せたものの、急遽オールスターゲーム欠場が発表され、それから1試合にも出場していない。
ヒートがプレイオフ進出を決めて以降、健康状態が良好なことをアピールしたボッシュだったが、球団が出場許可を与えなかったことから、本人がNBA選手協会(NBPA)に相談。NBPAも介入し、ヒートにボッシュの出場問題を解決するよう促した。
同日、球団とボッシュが共同声明を発表する前、トロントでの取材に応じたドウェイン・ウェイドが、「この問題は今年の2月から続いている」と、語ったと、AP通信が伝えている。
「僕たちが知っているのは、彼自身が健康面の問題に対処しているということだけ。僕たちが気にするのは、彼の健康状態だけだから」。
最近もソーシャルメディア上でチームメイトのウェイド、ゴラン・ドラギッチらを称える書き込みを投稿したボッシュだが、欠場理由となっている“健康上の理由”については、球団も本人も一切明かしていない。
選手の負傷情報を明らかにするのはプライバシーの侵害ではないものの、NBAとNBPAとの間で交わされている労使協定では、“生命にかかわる”、もしくは、“今後のキャリアを左右する”類の問題に関しては、選手と、選手の家族の同意なしで如何なる情報も発表できないことになっている。
ヒートは、3日(同4日)にエア・カナダ・センターで行なわれたラプターズとのイースタン・カンファレンス・セミファイナル第1戦に102-96で勝利した。オーバータイムにもつれた第1戦では、ボッシュの助言がチームに与えた影響が大きかったと、ヒートの選手が話すなど、精神的な部分で重要な役割を担っている。
ウェイドは、「コートに立ちたくて、そのためならどんな努力だってするチームメイトがいるわけだから、僕たちは、もっとやらないといけない」と、語った。
「これからも、彼の気持ちと共に全試合を戦うよ」。