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グレッグ・ポポビッチHC、ティム・ダンカン引退後初のシーズンを終え「チームが成し遂げたことは称賛に値する」

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ティム・ダンカンが現役の頃は、サンアントニオ・スパーズにとってレギュラーシーズン60勝、ウェスタン・カンファレンス決勝進出は当然のような目標だった。そのダンカンが昨秋に現役を引退し、新チームで臨んだ2016-17シーズンに同じ目標を達成した事実は、グレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチも決して忘れていない。ポポビッチHCの今季総評を『ESPN』のマイケル・C・ライト記者が伝えた。


5月23日(日本時間24日)、グレッグ・ポポビッチHCは、サンアントニオ・スパーズにとっての2016-17シーズンを「素晴らしいシーズン」、「より試練に直面したシーズン」と形容した。その理由は、『ティム・ダンカン時代』に区切りがつき、新たな選手が数名チームに加わって臨んだシーズンだったからだ。

5月22日(同23日)にゴールデンステイト・ウォリアーズとのNBAプレイオフ2017 ウェスタン・カンファレンス決勝に0勝4敗で敗れた今季のスパーズは、年間60勝以上をあげながらも、プレイオフでスウィープを喫したNBA史上5チーム目となった。

ポポビッチHCは「チームには非常に満足している。30チーム中ハッピーなチームは1チームだけだ。最終的には、他のチームは悲しい結果を味わう。だが、頭の中を二分して考えれば、違う見方もできる」と、今季を総括している。

「ティミーのリーダーシップがなくなって迎えた初年度で、新しい選手も加わったにもかかわらず、チームは一丸となって年間61勝を記録できた。プレイオフでも試合を重ねるごとにレベルアップしていった。ゴールデンステイトとのシリーズも、第1戦の時点では基本的に良いプレイができていたと思う。ところが、誰の人生にも起こる通り不運も重なって、最後に勝者として立つ側でいられなかった。しかし、選手たちが成し遂げたことを考えれば、称賛に値する」。

スパーズは決して負傷者を言い訳にしないだろうが、ウォリアーズとの第4戦を迎えた時点で負傷者はさらに増えていた。オールスターフォワードのカワイ・レナード、ベテランポイントガードのトニー・パーカー、ベンチのキーマンであるデイビッド・リーが負傷離脱し、第4戦の先発にはパティ・ミルズ、ダニー・グリーン、ジョナソン・シモンズ、ラマーカス・オルドリッジ、マヌ・ジノビリを起用。ジノビリがプレイオフで先発出場したのは2013年6月20日以来のことで、スパーズが今年のプレイオフで先発に起用した12人目の選手だった。

ジノビリは負傷者が増えた状態でプレイオフを戦ったことについて「こんなことは今までになかった」と語った。

「不運が重なって主力が離脱することは、起こり得るだろうけれどね。シーズンの大半を通じて良いプレイができて、戦って、勝ち続けて今のスポットを勝ち取ってきたわけだから、アンフェアに感じてしまう」。

「それで、これまで頼りきりだった主力2人が抜けてしまった。ある意味では、残った選手の性格や、芯の部分を見るのに良い試練だったのかもしれない」。

原文:Popovich proud of Spurs' first post-Duncan season by NBA.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ