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世界を周ってさらに成長したG・アデトクンボ

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ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボは8月、南アフリカのヨハネスブルグで開催されたアフリカで初となるNBAの試合に出場した。NBAとFIBAによるBasketball Without Borders(国境なきバスケットボール)の一環だ。その5週間後には、ギリシャ代表として、ユーロバスケット(欧州選手権)に出場した。9月5日から20日まで、クロアチア、フランス、ドイツ、ラトビアと4か国で開催された、初の複数都市開催の大会だ。

バックスのメディアデーだった9月28日(日本時間29日)、アデトクンボは報道陣に笑いかけ、「おてやわらかに頼むよ。2か月ギリシャにいたから、英語を忘れちゃったんだ」と冗談を飛ばした。

アデトクンボの両親は、ナイジェリアからギリシャに移民している。アデトクンボにとって今回の南アフリカ訪問は、両親の故郷であるアフリカ大陸を初めて訪れる機会となった。チーム・アフリカの一員として、クリス・ポール率いるチーム・ワールドと対戦したアデトクンボは、ゲーム最多となる22得点を記録。だが、試合には97-101と敗れた。

それでも、アデトクンボは「この試合に出場し、チーム・アフリカを代表するのは、大きな意味があった」と有意義だったことを強調している。

「僕はギリシャで育ったけど、アフリカのチームでプレーし、両親を代表する機会だった。だから本当に興奮していたんだ」。

アフリカでの経験が「さらにうまくなる助けとなることを願う」と述べたアデトクンボだが、その成長ぶりは欧州選手権でも発揮された。5位となったギリシャ代表で、1試合平均9.8得点、6.9リバウンド、フィールドゴール成功率49.2%、3ポイントシュート成功率38.5%を記録している。さらに、大会では3度のダブルダブルに加え、準々決勝のスペイン戦では17リバウンドもマークした。

パウ・ガソルが27得点、9リバウンドを記録したスペインに、71-73と競り負けたギリシャだったが、アデトクンボはここでも「素晴らしい経験だった」と述べている。

「大会でギリシャを代表できて、とてもうれしい。多くを学んだ。10日間で7試合を戦ったんだ。ここ(NBA)に戻ってきたときにさらにうまくやる大きな助けとなった」。

アデトクンボが最も成長した点の一つが、ペリメーターショットだ。本人も「今年は3ポイントシュートを打てると思う」と手ごたえをうかがわせている。

「マーカーたちを引き出すことによって、次のレベルに到達できると思う。バスケットに向かって得点したり、チームメイトのためにチャンスをつくることができるようになるはずだ」。

昨季、アデトクンボは初めてプレーオフも経験した。シカゴ・ブルズと6試合を戦い、1試合平均12.4得点、7.5リバウンド、2.9アシストを記録している。バックスは敗れたが、アデトクンボは「本当に大きなことだよ。プレーオフが初めてだった僕ら若手にとって、あの経験は助けになる」と、ブルズ相手に2勝したことが糧になると述べた。

「トレーニングキャンプとプレシーズンでハードワークし、ミスを改善して、もっとうまくやりたい。またあの舞台に立ったら、次はミスを修正してシリーズを制したいね」。

原文: Giannis Goes Global by Bucks.com (抄訳)

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ