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ドウェイン・ウェイド「コービーのような選手は二度と現れない」

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11月10日(日本時間)のロサンゼルス・レイカーズ戦を前に、マイアミ・ヒートのドウェイン・ウェイドが今季終了後に現役を引退する可能性のあるコービー・ブライアント(ロサンゼルス・レイカーズ)について語った。

ESPNの取材に対し、ウェイドはブライアントに引退の可能性を「感じている」と話し、ブライアントへのリスペクトの言葉を口にしている。

「ここ数年で何度か言ったことがあるけれど、レブロン(ジェームズ)がリーグのベストプレイヤーとなってから、コービー・ブライアントは僕たちの時代を代表する最も偉大な選手になった。あの当時のコービー・ブライアントはもういない。今も優秀な若い選手は多いけれど、もうコービーのような選手は現れない。だから、(ブライアントと)対戦する機会があるのなら、その瞬間を必ず生かすべきさ」。

「彼が衰えたとか、いろいろな意見を耳にする。シュートの不調や、そのほかのことに苦しんでいるとかね。ただ、彼は20年もの間、自分のポジション(シューティングガード)を支配するハイレベルなプレイを続けてきた選手なんだ。僕の中では、それはこれからも変わらない」。

ブライアントは、NBAでもトップクラスの競争心を持った選手として知られ、どんなときでも一切の妥協を許さない。その姿勢はオールスターゲームでも変わらず、オーランドで開催された2012年の球宴では、マッチアップしたウェイドのハードファウルを受けて鼻骨を骨折するアクシデントも発生したほどだ。

ウェイドは当時のプレイについて、「僕自身も驚いたけれど、結果的に彼の鼻を骨折させてしまった。それでも僕らの友情に変わりはない」と、振り返る。

「彼は、競い合う姿勢をリスペクトしている人なんだ。あのとき、僕がそういう気持ちを持って臨んだことを理解してくれているし、故意にやったわけではないこともわかってくれている。彼はコンペティターで、僕も競争心のある選手だ。それが僕たちに共通した部分だね」。

これまでに優勝リングを5個獲得し、得点ランキングでもリーグ歴代3位(3万2581点)につけているブライアントだが、いまだに競争心は衰えていない。ウェイドもその姿勢を称賛し、「どれだけのことを成し遂げようとも、何度優勝しようとも、彼はいまだに練習場で誰よりも競争心が強い選手なんだ」と、語る。

「どれだけ優秀な若い選手がたくさん現れたとしても、選手なら称賛されたいと思うもの。多くの批判を受けた上で、彼のような偉大な選手になるのは簡単なことではない。どんなことを経験しても、あらゆる面で自分のプレイを進化させつつ、今も現役を続けているんだ」。

なお、10日にアメリカンエアラインズ・アリーナでレイカーズと対戦したヒートは、101-88で勝利を収めた。ヒートにとってブライアントと対戦する最後の機会になるかもしれないこの試合に、ブライアントは休養のため欠場している。

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ