昨季のシーズンMVPに輝いたオクラホマシティ・サンダーのラッセル・ウェストブルックのプレイスタイルは、もはやトレードマークになっている。だが、先日発売されたジャック・マッカラムの著書に書かれている内容、それから『ESPN』のザック・ロウ記者がポッドキャストで語った内容によれば、ゴールデンステイト・ウォリアーズの選手が、ウェストブルックを「守りやすい選手」と語ったと言われている。この話に対するサンダーのビリー・ドノバン・ヘッドコーチの反論を、『The Oklahoman』のエリック・ホーン記者が伝えた。
ジャック・マッカラムの著書『Golden Days: West's Lakers, Steph's Warriors and the California Dreamers who Reinvented Basketball』には、匿名のウォリアーズの選手が、ラッセル・ウェストブルックのプレイスタイルは守りやすいと語ったと書かれている。この話については、『ESPN』のザック・ロウもポッドキャスト番組『The Lowe Post』内で、ウェストブルックに対する守備についてウォリアーズの選手と話をしたと語り、著書に書かれている内容を支持した。
ウェストブルックは、昨季ウォリアーズと対戦した4試合で平均27.3得点、10.0リバウンド、9.5アシストという成績を残したが、ターンオーバーを32回も記録し、フィールドゴール成功率は37.5%に抑えられた。これは、隣にケビン・デュラントがいた状態でプレイしたウォリアーズとの直近17試合中13試合で記録したFG成功率40%を下回る数字だ。
たしかに昨季はウォリアーズもウェストブルック一人に集中できたが、今季はそういうわけにはいかない。サンダーには、ポール・ジョージとカーメロ・アンソニーが加わったからだ。
ウェストブルックは10月12日(日本時間13日)の練習後メディアの取材に応じなかった。今回の件について聞かれたビリー・ドノバンHCは「私は答えない」と答えた。
「ラッセルは、私からすれば世界でベストプレイヤーの一人だ。長期間、非常に高いレベルでプレイし続けている。今回の話の出どころはわからないが、その件についてコメントするつもりはない」。
今季のウォリアーズ戦で、ウェストブルックへの守備が難しくなるよう昨季と異なる対策が必要になるかを聞かれたドノバンHCは、同選手への守備は簡単ではないと主張した。
ドノバンHCは「誰かが何かを言ったのだとしても、ラッセルのプレイをしっかり見ないといけない。彼はチームのために非常に良いプレイをしてくれている」と言う。
「たしかに昨季のチームは、私が就任してからの1年目とは完全に異なるチームだった。1年目には(ウェスタン・カンファレンスのプレイオフ決勝で)ウォリアーズを相手に3勝1敗に持ち込めた。あのシリーズでは、ラッセルの貢献が非常に大きかったと思う」。
さらにドノバンHCは、こうも続けた。
「昨季はウォリアーズとプレイオフで対戦しなかったので、レギュラーシーズン中に4度対戦した。だが、それもチームで対戦するわけで、5選手がコートに出て対戦するのが試合だ。ラッセルは素晴らしいプレイをしてくれた。それに私が思うに、彼を守備で抑えるのは大変なことだ。彼のスピード、知性にチャレンジするのは非常に難しい。ハーフコートでも、オープンコートでも、彼を守備で抑えるのは非常に難しい」。
原文:Donovan backs Westbrook's style of play by NBA.com(抄訳)