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デリック・ローズ「ブルズにありがとうと伝えたい」

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6月24日(日本時間25日)、シカゴ・ブルズからトレードでニューヨーク・ニックスに移籍したデリック・ローズの入団会見が行なわれた。

ローズは、「彼ら(ブルズ)には、ありがとうと伝えたい」と、語った。

「新たにスタートする機会を与えてもらった。ここにいられることに感謝しているんだ」。

NBAでの1年目から在籍した地元シカゴを本拠地とするブルズを離れることになったローズは、「今もまだ実感は湧かない」としながらも、ニューヨークで見た光景に驚いたと話している。

「自分の名前が(The Marqueeの)看板に映し出されていたり、自分の写真がビルの外のスクリーンに映っているのを見て、度肝を抜かれたよ」。

ロサンゼルスでの自主トレ中にトレード成立を知ったというローズは、ブルズが何故ジェリアン・グラント、ホセ・カルデロン、ロビン・ロペスとの交換で自身をトレードしたかわからないと話したものの、トレードされた理由にかかわらず、新天地での成功を強く望んでいる。

「可能性としては、どのチームにだって行く可能性がある。ほかのチームが良くないと言っているのではなくて、このチームの市場の大きさ、過去に遺してきたもの、バスケットボールの歴史、それにシカゴから自分が来たということ、シカゴとニューヨークのライバル関係を考えると、ここにいられることに感謝しているんだ。きっと、今よりもっと僕を評価してくれると感じているよ」。

2年前の夏、ニックスのエース、カーメロ・アンソニーがフリーエージェントとなった際、ブルズ移籍の可能性もあった。ローズは、2013年にアンソニーとのデュオが実現する可能性があったことについて、興奮したことを覚えていると振り返った。そして、実現しそうになかったパートナーシップが、現実のものになった。

「不思議なことに、こういう形になった」と、笑顔で話したローズは、こう続けた。

「このチームに加われて幸せ。自分と同じように勝利を求め、チームの勝利のためなら何でもする選手と一緒にプレイできるのは嬉しい。感謝しているよ。この機会に感謝しているし、早く仕事がしたいね」。

またローズは、アンソニーのほかにも、20歳のクリスタプス・ポルジンギスとのプレイも楽しみにしていると言う。今年3月23日(同24日)に敵地で行なわれたブルズ戦で、ポルジンギスは、フィールドゴール16本中11本を含む29得点、10リバウンドの活躍を見せた。

ローズは、ポルジンギスについて、「昨シーズンは、彼と対戦するのは大変だった」と、笑顔を交えて語った。

「彼は凄く良い選手。シュートも決められるし、アンセルフィッシュだし、パスも出す。技術も高いし、ハードにプレイする。彼ら2人(アンソニーとポルジンギス)のような選手は、僕が一緒にプレイしたくてたまらないタイプ。僕たちを中心に、球団が適切な選手を獲得してくれると思っている。だから、来シーズンはエキサイティングなシーズンになるだろうね。僕たちには、チーム全員の力が必要になるから」。

ここ3シーズンは、不運にもけがに泣かされ続けた。ローズは、シーズンMVPを受賞した2011年当時のプレイを取り戻し、で来季82試合を通して戦い抜くため、現在ロサンゼルスで身体作りに励んでいる。

ローズは、「この時期は、慎重に取り組んでいる」と、現在のトレーニングについて語った。

「丹念にやっているところ。何か特別なシーズンになる気がしている。具体的にはわからないけれど、特別なシーズンになると感じているよ。とにかく練習に集中している。これまでを振り返ってみると、ここまでバスケットボールに集中できているのは、MVPを取ったシーズンの前の年以来じゃないかな。当時も色々なことを学び、身体のことを気遣い、可能な限りベストなアスリートになるため努力していた」。

会見では、終始穏やかな口調で話したローズだったが、その言葉からは、再びプレイオフの舞台に返り咲くことを強く求めていることが伝わった。

「ただ座って、試合を見ているだけ。プレイオフにも出られない。そのことについて何かを言うべきではないし、誰かを批判しているわけでもない。でも、来季は必ずプレイオフに進出しないといけない」。

ブルズでの7シーズンは、すでに過去のもの。ローズのキャリアは新たな章を迎え、オレンジ&ブルーのジャージーを身に纏い、再び輝きを放つ機会を手にした。

原文:A New Chapter For Derrick Rose As He Hopes To Bloom In NYC by Jonah Ballow/Knicks.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ