NBA

[杉浦大介コラム第77回]2017-18シーズン前半戦アウォード

Author Photo
LeBron James Cavaliers

全30チームがすでに50戦近くを消化した2017-18シーズンはすでに後半戦に入っている。今回は前半戦を振り返り、MVP、新人王、最優秀守備選手、シックスマン賞、MIP(最優秀躍進選手)を独自に選び、ここまでを振り返っていきたい。多くの印象的な瞬間が生まれている前半戦で、最も輝いたのは誰だったのか? ※データはすべて1月30日のゲーム終了時点。

前半戦 MVP

レブロン・ジェームズ
クリーブランド・キャバリアーズ
平均26.7得点、7.9リバウンド、8.8アシスト

以前ほど騒がれることはなくなったが、ジェームズは33歳にして自己最高級のシーズンを過ごしている。平均得点は2013-14シーズン以降ではベストで、平均アシストもキャリアハイ。何より、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、カワイ・レナード(サンアントニオ・スパーズ)といった多くのスーパースターが故障離脱を経験している一方で、15年目の大ベテランがリーグ3位の平均出場時間をプレイしていることは驚異的と言っていい。

マイナス材料を挙げるとすれば、東の大本命と目されたチームがカンファレンス内3位に沈んでいること。しかし、ジェームズの大車輪の働きがなければキャブズはもっと負けを増やしていたと考えるのが妥当だろう。

前半戦のMVPがそのままシーズンMVPを勝ち取るとは限らない。序盤戦絶好調だったロケッツを引っ張ってきたハーデンは、ハムストリングの故障で一時離脱していなければ候補筆頭だったかもしれない。

さらに後半戦に図ったようにペースを上げてきそうなケビン・デュラント(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、怪物的な数字を残しているヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、東の最高勝率をマークするボストン・セルティックスを支えるカイリー・アービングら、シーズン終盤までハイレベルなMVP争いが続きそうだ。

次のページ 前半戦の新人王は? >>>

文:杉浦大介  Twitter: @daisukesugiura

杉浦大介コラム バックナンバー

著者
杉浦大介 Daisuke Sugiura Photo

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している。