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[杉浦大介コラム第59回]2016-17シーズン 6大注目ポイント:(6)ニックス復活なるか?

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Derrick Rose

ニューヨーク・ニックスは、過去3年連続でプレイオフ進出を逃し、昨季も32勝50敗と惨敗。地に落ちた元名門の復活を目指し、フィル・ジャクソン球団社長は今オフに思い切った大補強を敢行した。

シカゴ・ブルズとのトレードで元MVPのデリック・ローズを獲得すると、その後にFAのジョアキム・ノア、ブランドン・ジェニングス、コートニー・リーと次々と契約。カーメロ・アンソニー、クリスタプス・ポルジンギスと合わせ、ビッグネームによる主力メンバーを完成させたのだ。

ただし、一連の補強策を施した後も懸念材料は少なくない。新任のジェフ・ホーナセックHCはこのパワーハウスをコントロールしきれるのか。層の薄い控えメンバーはスターターを支えられるか。ローズ、カーメロが中心になるとして、未来を担うポルジンギスは十分なボールタッチの機会を得られるか。何より、近年ケガに悩まされてきたノア、ローズ、カーメロは健康体で1年を過ごせるか――?

とはいえ、今季のニックスが少なくともこれまでより興味深いチームになったことは間違いない。ニューヨーカーも大きな期待を寄せている。目論見通りに開幕から好調に滑り出せば、“殿堂”と呼ばれるマディソン・スクエア・ガーデンに久々に熱気が戻ってきそうだ。

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文:杉浦大介  Twitter: @daisukesugiura

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杉浦大介 Daisuke Sugiura Photo

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している。