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第5戦を終えて見えた5つのカギ

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6月14日(日本時間15日)のNBAファイナル第5戦で、ゴールデンステイト・ウォリアーズがクリーブランド・キャバリアーズに104-91と勝利した。この試合から学べる5つのポイントは以下のとおりだ。

1. ステファン・カリーが再びステファン・カリーに

37得点、フィールドゴール23本中13本成功、3ポイントシュート13本中7本成功、第4クォーターに17得点、フィールドゴール7本中5本成功。第2戦はもはや遠い昔のようだ。ウェスタン・カンファレンス決勝での最後の2試合と、キャブズとの最初の2試合の計4試合でフィールドゴール成功率35.4%だったカリーは、キャブズとの第3戦から51.7%と調子を上げている。3Pシュート成功率は54.5%だ。

マシュー・デラベドバの守備に苦しんだカリーだが、ドレイモンド・グリーンは「カリーが1試合か2試合で調子が悪いこともある。それがバスケットボールだ。(デラベドバは)激しく、フィジカルで、ダーティーだった。ギリギリのところだ。僕は何があってもカリーとやっていく」と語っている。

2. スモールではなく、普通のボールに

第4戦ではアンドリュー・ボーガットがベンチに座り、アンドレ・イグダーラが先発し、グリーンがセンターを務めた。第5戦では第1Qに6.8フィート(203cm)を超える選手が皆無だった。ウォリアーズはショーン・リビングストン、リアンドロ・バルボサ、カリー、グリーン、イグダーラを起用し、キャブズはレブロン・ジェイムズ、イマン・シャンパート、マイク・ミラー、J.R.・スミス、ジェイムズ・ジョーンズを起用している。

キャブズはティモフェイ・モズゴフが9分間しかプレーせず、ボーガットはまったく起用されなかった。ボーガットの控えであるフェスタス・エジーリも3分間のプレーのみにとどまった。

カーHCは「今はビッグマンのシリーズではない」と述べている。

「先日はボーガットを4分プレーさせたと思う。フェスタスは3分だった。これはスモールシリーズなんだ。それが我々にとってうまくいっている。我々はこのスタイルでうまくやれているんだ」。

3. アンド・イグダーラのプレーメーク

プレーオフの早いラウンドでペリメーターショットに苦しんでいたイグダーラは、第5戦でフリースローラインからのショットに苦しみ、11本中9本を失敗した。

だが、その第5戦でイグダーラは42分間プレーし、7アシストを記録。ターンオーバーは一度もなかった。

4. ティモフェイ・モズゴフがスーパースターに

前戦で28得点、10リバウンドを記録していたモズゴフを9分間しか起用せず、デイビッド・ブラットHCは試合後に質問攻めに遭った。

ブラットHCは、ウォリアーズのスモールラインナップに合わせたかったと説明した。キャブズが終盤まで試合にとどまっていたことから、戦略的な決断に自信があったようだ。

だが、28得点、10リバウンドという数字は簡単に手に入らない。そして、キャブズは負けた。

ブラットHCは決して冷静を失わなかった。だが、モズゴフに関する質問は何度も繰り返された。

5. 着々と栄冠に近づくウォリアーズ

精神的に完璧な試合ではなかった。だが、ウォリアーズがシリーズ序盤戦で失っていた王者になるにふさわしい集中力をもってプレーしていることは疑いない。

第2戦で敗れた際に、カーHCはキャブズが単純にウォリアーズはよりハードなプレーをしたと語った。

その答えは、決定的なカリーのショットだった。もはや、必要な精神的強さとガッツを持つのはキャブズだけではない。もはや、ウォリアーズは追いかけようとしているチームではない。彼らは前に出ているのだ。

原文: Curry, the MVP, reappears to carry Warriors to key victory by Scott Howard-Cooper /NBA.com (抄訳)

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