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リポート:セルティックスと76ersが指名権の交換に合意

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木曜日(日本時間金曜日)にドラフトを控え、ボストン・セルティックスとフィラデルフィア・76ersが指名権を交換することに合意したと報じられている。このトレードで選手の指名順が変わることはなさそうで、ワシントン大学のガード、マーケル・フルツが全体1位指名されると見られている。だが、バックコート陣の多いボストンではなく、フィラデルフィアの新しいポイントガードになることによって状況は大きく変わってきそうだ。『NBA.com』のデイビッド・オルドリッジが両チームの動機を説明した。

フィラデルフィア・76ersとボストン・セルティックスは、木曜日(同金曜日)に行なわれるドラフトの全体1位指名権と全体3位指名権のトレードを行なうことで合意した。セルティックスの1位指名権がフィラデルフィアに渡り、3位指名権と来年以降の1巡目指名権がセルティックスのものとなる。急な気持ちの変化でもない限り、月曜日(同火曜日)には正式発表になる見込みだ。

1位指名権を獲得することで、76ersは今ドラフトのナンバーワンガードとの呼び声も高いワシントン大学の1年生、マーケル・フルツを指名することができる。両チームがトレード合意に近づく中、土曜日(同日曜日)にフルツはフィラデルフィアで76ersとのワークアウトを行なった。76ersはフルツのメディカルチェックの結果を確認し、チームのメディカルスタッフからのゴーサインが出るのを待っていた。

ボストンは今年の3位指名権を獲得し、もし指名権をこのまま手放さなければ、タレント溢れる今年の新人選手たちを選ぶにはまだ十分に高い順位を維持することができる。カンザス大学のフォワード、ジョシュ・ジャクソンかUCLAのポイントガード、ロンゾ・ボールを3位でも指名することができ、ほかにもデューク大学の1年生フォワード、ジェイソン・テイタム、ケンタッキー大学の1年生ポイントガード、ディアロン・フォックス、フロリダ州立大学の1年生フォワード、ジョナサン・アイザックなどがいる。

セルティックスはさらに来年以降の1巡目指名権をフィラデルフィアから獲得する。今のところ、76ersが来年ロサンゼルス・レイカーズから獲得する2018年の1巡目指名権が有力とされている。同指名権は2015年にフィラデルフィア、ミルウォーキー・バックス、フェニックス・サンズの3チーム間で行なわれたトレードの一部で76ersが獲得したものだ。76ersがマイケル・カーター・ウィリアムズをミルウォーキーにトレードし、ブランドン・ナイトがミルウォーキーからフェニックスにトレードされ、サンズが2018年の1巡目指名権を76ersにトレードした。サンズはもともと同指名権を2012年のスティーブ・ナッシュとのトレードでロサンゼルスから獲得していた。

ボストンはこれで2018年のドラフトでロッタリーピックになる可能性が高い指名権をふたつ持つことになる。セルティックスはすでに来年のブルックリン・ネッツの1巡目指名権を持っており、さらに2019年もロサンゼルス・クリッパーズとメンフィス・グリズリーズの1巡目指名権を保持している。これによって、セルティックスは複数の1巡目指名権をトレードの駒として使用するができ、オールスターのアイザイア・トーマス、アル・ホーフォード、2年目を迎えるジェイレン・ブラウンなどの主力を残しながらもスター選手の獲得が可能だ。

セルティックスは2月のトレード期限間際にインディアナ・ペイサーズ、シカゴ・ブルズとそれぞれポール・ジョージ、ジミー・バトラーについて交渉していたが、トレードがまとまることはなかった。このオフシーズン中、セルティックスは再びバトラーを狙うのではないかと多くのリーグ関係者が予想している。セルティックスはバトラーを獲得したとしても、サラリーキャップ的に今年の夏に最大額の契約をフリーエージェントに提示することができる。ユタ・ジャズのゴードン・ヘイワードやクリッパーズのブレイク・グリフィンを獲得しようと動くのではと、ここ数か月噂が続いている。

原文:No. 1: Celtics trade top pick to Sixers by NBA.com


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ