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レブロン・ジェームズのシーズンMVPファイナリスト落選にキャブズのチームメイトから異論続出

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クリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズは、自身がシーズンMVPファイナリストから落選した事実を知らないまま、ボストン・セルティックスとのNBAプレイオフ2017 イースタン・カンファレンス決勝 第2戦に出場した。

NBAは、5月19日(日本時間20日)にTDガーデンで行なわれたキャブズ対セルティックスのシリーズ第2戦ティップオフ10分前に、6月26日(同27日)に『TNT』の特別番組で受賞者が明らかにされる『NBAアウォード』6部門の最終候補を発表。シーズンMVP最終候補3名には、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)、カワイ・レナード(サンアントニオ・スパーズ)、ラッセル・ウェストブルック(オクラホマシティ・サンダー)が選ばれ、ジェームズは2008年以来初めてMVP投票トップ3から外れた。

NBAプレイオフ史上最多となる41点差(72-31)で前半を折り返し、試合を通じリードを最大50点(110-60)に広げる歴史的な大勝を飾った試合で、ジェームズは30得点、7アシスト、4リバウンド、4スティール、3ブロックの大活躍を見せ、130-86での勝利に貢献。試合後の会見でシーズンMVPファイナリスト落選について聞かれたジェームズは、質問されるまでその事実を知らなかったと話した。

「皆さんは(落選という結果を)どう扱うつもりなのかな?」とリポーターに話したジェームズは、次のように答えている。

「自分の仕事は、毎試合でチームのMVPになること。チームメイト、球団を成功に導くこと。最終的には、優勝を競い合う舞台で戦うこと。(MVP投票は)自分が考えることではないからね」。

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ジェームズは落選という結果に多くを語らなかったが、チームメイトたちは即座に反応した。NBA史上最高の選手の一人と言われるジェームズが、リバウンド(8.6)、アシスト(8.7)で自己最多の数字を残したにもかかわらず、MVP最終候補から漏れるという結果に疑問を投げかけた。

チャニング・フライは、『Cleveland.com』に対し「他のファイナリスト3人は素晴らしいシーズンを送ったと思う。安定したプレイというのは退屈に思われるのだろうね」と話している。

「気持ちの良い話ではないさ。たとえば、ハワイの気象予報士がどれだけ高給取りなのかわからない。『今日も好天に恵まれるでしょう』と言うのだろうけれどね。コロラドやデンバーののように、今後の天候の予測が難しい地域の気象予報士と同じように、高い報酬を得ていると思うよ」。

ジェームズ・ジョーンズが『Cleveland.com』に語った意見は次の通りだ。

「人間というのは、誰でもフレッシュな物事を望む。皆、新車が好きだし、新車の匂いの方を好む。ブロン(ジェームズの愛称)は高いレベルのプレイをずっと続けている。キャリア14年間で所属したチーム(キャブズとマイアミ・ヒート)でそれぞれシーズンMVPを受賞してきた。でも、彼の中のプレイに対する基準は非常に高い。この考え方は今後も変わらないと思う」。

トリスタン・トンプソンも『Cleveland.com』の取材に応じ「今でこそ、このビジネスがどういう風に回っているか理解しているよ」と話した。

「皆、同じ選手がシーズンMVPを受賞して、表彰されることに嫌気が差すんだ」。

キャブズのタロン・ルー・ヘッドコーチは、現役時代ロサンゼルス・レイカーズでシャキール・オニールとプレイした時代に、毎シーズン同じ選手がMVP最終候補に残ることで、投票する側が飽き飽きする姿を見てきたと言う。

「(ファイナリスト3選手は)シーズンMVPに相応しいシーズンを送ったと思う。私が思うに、毎シーズン違う選手が受賞するべきなのだろう。私からすれば、レブロンはシャックの状況に近いと思う。彼らは毎シーズンMVP級の活躍を見せ、投票する側が希望すれば毎年MVPに選出されるだろう。ジェームズ・ハーデン、ウェストブルック、カワイのように素晴らしいシーズンを送った選手がいれば、彼らを称え、彼らのパフォーマンスを認めなければいけない
。それでも、私からすればMVPはレブロンだ。かつてシャックがそうだったように、毎シーズンMVPを受賞してもおかしくはない」。

原文:LeBron James' teammates struggle to explain his 'crazy' MVP snub by Arthur Weinstein/Sporting News(抄訳)


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