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D・ブラットHCも称賛のT・モズゴフ、キャブズは終盤でも起用すべきか

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クリーブランド・キャバリアーズとのNBAファイナル第2戦でマッチアップしたアンドリュー・ボーガットから「良いヤツ」だと呼ばれるキャブズのティモフェイ・モズゴフは、「僕らは互いに押し合うことが好きなんだ」と語る。

キャブズが1月、モズゴフを獲得するために2つのドラフト1巡目指名権を諦めたのは、まさにそのインサイドでの強さを手に入れるためだ。だが疑問なのは、17得点、11リバウンド、フィールドゴール8本中5本成功、自己最多となる12本のフリースロー試投数と、キャブズに来てから最高のプレーを披露したモズゴフが、なぜ第4クォーターとオーバータイムでまったく起用されなかったのかという点だ。

その簡単な答えとなるのが、ボーガットも第4Q以降は3分16秒しかプレーしなかったという事実だ。ウォリアーズがスモールチームで戦ったことで、キャブズもスモールチームで応じたのである。そして、キャブズはプレーオフを通じ、試合の終盤にモズゴフをベンチに置いてきた。

デイビッド・ブラットHCは「モズは素晴らしいプレーをしたよ」とモズゴフを称賛している。

「第1戦でも彼は非常に良いプレーをした。我々はシーズンを通じて異なるラインナップを使ってきたんだ。だが、試合を終えるときは勝利のラインナップで戦ってきた。それが(モズゴフを終盤に起用しなかった)理由だよ」。

だが問題は、モズゴフがキャブズを勝利へと近づけ、彼がいなくなってから二桁点差を逆転されかけたということだ。

第4Qになるまで、ウォリアーズのスモールラインナップに対してモズゴフを起用したのは、ブラットHCにとって勇気のいることだった。特にドレイモンド・グリーンが3ポイントシュートを狙うときなど、モズゴフがマークする相手がいなくなるため、リスキーな戦術だからだ。

しかしそれは、キャブズにとってのアドバンテージともなった。モズゴフがそのサイズを生かしてポストプレーをこなし、ウォリアーズに簡単なシュートを許さないからだ。モズゴフは第2Qの3分間で5得点を記録し、ボガットがいない間にさらに4得点を加えている。

ウォリアーズの攻撃がうまくいかなければ、モズゴフを起用する守備面でのリスクも小さくなる。ペリメーターショットに苦しんでいたウォリアーズは、リングに向かわなければならず、それに対してモズゴフがペイントを守ってくれるからだ。キャブズにとっては二重の勝利となる。

第3Q終了時までに、キャブズはペイント内での得点で26-18とウォリアーズを上回った。一方で、第4Qとオーバータイムには0-14と圧倒されている。モズゴフの違いをみることができる。

最終的にキャブズは勝利を収めることができた。だが、ウォリアーズのスモールラインナップに対してモズゴフを起用するのが良い案であることは証明されたのだ。シリーズが進むにつれて、ブラットHCはモズゴフをもっと長く、第4Qに入ってからも起用することを検討しなければいけないだろう。第2戦も、最終的にはウォリアーズに逆転負け寸前のところまで迫られているのだ。

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